新作紹介で500冊以上売れる。モノを売るための文章術「セールスライティング」をご存知か
こんばんは、きんどうです。わたしのような木っ端アフィリエイターが言うのもおこがましい話なんですが、寄稿頂いた新刊紹介記事が伸び悩んでおります。
わたしが書評を書くと100〜700冊(セール抜きでも)くらいでます。伸びそうな作品を選んでるのはありますが、趣味で選んでもある程度うごきます。しかし、出版社や作家さんから頂いても今のところそこまで……でして。
もちろん、頂いた原稿はそのまま載せるわけではなく手直しをして、特に冒頭部分を毎度手を入れてるのですが、だいたいの初稿が「作品内容を説明する」ことが中心なのでこのままじゃマズイなぁとモノ売るための文章術「セールスライティング」の話を載せることにしました。
どんなに丁寧な作品紹介記事だろうとも、最初に興味を引く!というのが肝心「ファンタジーなのかラブコメなのかも説明せずにいきなり冒頭の内容を話しだす」それじゃあ、読者は逃げます。
Xなりブログなりnoteなり、メディアを通じてテキストでモノを売るための文章技術。それが「セールスライティング」です。
編集者の業務にはそもそも「宣伝」は含まれてませんし、出版営業も対ストア・対書店相手なのでライティング部分は身につける機会がないかもしれませんな。AIに作ってもらう、で出来るかもですが技術が身についてないとアウトプットの良し悪しもわからんでしょう。
去年あたりから「作家にもマーケティングは必要だ!」なんて邪神ちゃんマーケティングを推したりしましたが、セールスライティングはより直接的な「モノを売るため」の文章術となります。クリエイターの方の場合は「あらすじ・内容紹介」をつくる際に参考になるかもしれませんね。
セールスライティングは大きく4つのロジックで成立します。身につければ自前のXや自社サイト、もちろんKindleなどの電子書籍ストアのページでも役立つので損はありません。
関連する書籍は色々あるんですが、ロバート・W・ブライ『セールスライティング・ハンドブック』がすべての原型になるのでともかくコレを繰り返し読みましょう。セミナーとか講座とか解説書より、読んで自前で文章を量産したほうが絶対身につきます。セールスライティング・ハンドブックが確実な1冊です。
また、この記事はセールスライティングを解説するものではなく、寄稿される方に「原稿を作る時、こういう考えた方でやると新刊が売れます」を説明することに疲れたわたしがこの記事読んでと投げるためのページです。うちへの寄稿のための限定的な話なので、本気で学ぶなら1冊読もう。AI検索したりネットの記事とかひと通り漁りましたが読んで実践したほうが早いです。
kindou.infoは紹介するリンクからの売上を通じてAmazonのアソシエイトとして適格販売により収入を得ています。Kindle本の価格は随時変更されています。ストアでの価格・内容をよく確認してください。良い価格で良い本を。きんどるどうでしょうでした。
セールスライティング・ハンドブック 増補改訂版[新訳] 広告・DMからWebコンテンツまで、「売れる」コピーのすべて
「私の知る限り、本書がいらない コピーライターは1人もいない。私も含めて」 広告の父、デイヴィッド・オグルヴィ氏推薦 本書は、「売る」ための文章術の本です。
セールスライティングとはモノを売るための文章術
ここからは、わたしが読者殿に新作紹介の記事作り(書評)で意識していることを説明します。
大前提を共有します。きんどうの読者は月に数十冊平気で電子書籍に課金する読書意欲旺盛な猛者ばかりです。理想的なユーザーさんですが、そんな方々でも「なんでも読むわけじゃない」「興味がなければ買わない」「そもそも興味をもたない」が普通です。これは3つの壁(3not)といいます。
なので「こんにちは!編集部です。今月発売の新刊のPRにきました。こんな作品です!以下内容紹介スクショぺろ〜 どうです!面白そうじゃないですか!以上です!」なんて言いたいことを一方的にいうだけのテキストは即離脱されて終わりです。
大事なことは「初手で興味をいかに持ってもらうか」。そのために必要なのが
・ターゲットを明確にする
・ベネフィットを与える
・信頼されるための客観的なデータ
・今すぐ行動すべき理由を提示する
を組み込んで文章化すること。作品の魅力を伝えれば売れる!のは魅力的であると感じてもらってからです。では、順に説明しますね。
ターゲットを明確にする
最初に読者殿が「わたしのための本だ!」と感じてくれそうなイメージを提示することが重要です。作品の魅力を尖らせて、この人に届けば興味をもってもらえる、読んでもらえるを具体的に語りかけます。削りすぎると確実に読んでくれても3人!みたいになるので、バランスが重要です。
ただ、Xでバズると3人からでも数千人に届くようになるので、ターゲットが熱量高く反応してくれることを期待できそうなテーマならいいかな。
上手く伸びたなぁというのが以下3作品の紹介記事。
『ヴァージン・キラー忍法帖』は忍者を題材にしたラブコメですが、男性主人公の胸毛が強烈だったので『ガタイのいい男性の胸毛ってスケベですね!』で推しました。普段とどかない……男性にセクシーさを感じる層にも好評でした。
『オーガクラフト』は少年にしか見えない成人女性がうっすいボディで水着着てるイラストを見て「売れそう」と感じたので、それにフェチを感じるユーザーさんに猛烈にアピールしました。びっくりするくらい動きました。ちなみにそんな水着姿は本編にありません。
『おでん屋春子婆さんの偏屈異世界珍道中』は少年・少女以外の、ババアが主人公の作品を読みたいと思ってるような偏屈なマンガ読み殿を意識して記事にしています。即500冊以上売れました。
ベネフィットを与える
作品を読んでどんな素晴らしい体験ができるか!を説明します。ターゲット選定した段階でこれは多少固まってるのですが「届けたいあなたが満足する作品であることを保証/約束する」ことを説明します。
わたしは縛りとして「面白い」などの送り手には便利だけど、受け手が認識を共有していない状態では伝わらない言葉を極力使わないようにしています。
この色は白い → 白なんだ ですが 説明無しで この作品面白い → え、なんの話? ってなるんですよ。よく知らん人から「面白い話あるんやけど聞いてや」っていきなり言われて興味持てないよね。
読み終わってる、作った側なら事前に知っていることも初見の方はなにも知りません。
ファンタジーなのかラブコメなのかミステリーなのかすら説明もせずに「この作品の内容はですね!」って話はじめられても……一応、これも発信側の信頼が高ければゴリ押せるんですが。「あなたが言うなら面白いんだろう」。レーベルの役職持ちであったり、作者自身であるなど……ですが、ジャンプだから売れる時代でもないので丁寧にするほうが無難でしょう。
悲しい話で、わたし自身も読者からの信頼は高くはありません。「できれば金を払いたくはないけれど、面白い作品であるなら課金してもいいだろう」というシビアな読者殿に興味をもってもらうための説得が必要なのです。
面白い、好き、嫌いなんかの強度の高い言葉は発信する側には便利なんですが受け手が意図通り受け取るとは限りません。伝わる言葉を探しましょう。
例としてはこちらを。
信頼されるための客観的なデータ
「編集部一同驚愕!」「全米が泣いた!」とかフワッとしたものではなくブクマ5000件以上達成、芥川賞受賞、Xで1000万PV達成、読者の声を引用みたいなデータでの紹介ですね。
上記の『現象X 超常現象捜査録』で言えば『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』18話で絵コンテ・演出・作画監督なんて実績部分がそれに辺ります。
客観的な証拠部分が強い場合はターゲットの明確化もベネフィット部分も軽めでいいです。すでに信頼があるので、作品の”内容”紹介を厚めのほうが興味を引けます。
たとえば『薬屋のひとりごと』原作者の最新コミカライズ!だとか、紙魚丸×牛帝というフェチに強い二人がタッグを組んだ!で十分伝わります。紙魚丸×牛帝をよくわからなくても「ヤベェ!!」と騒ぐだけでヤベェと伝わります。数字や事実が信頼”される”というのが重要です。モノは言いよう、わたしの好きな言葉です。
今すぐ行動すべき理由を提示する
これはセールの時に有効な仕掛けですね。今だけ99円!限定10品、先着5名様まで!みたいな話です。
電子書籍の多くはセールになることが読者の多くがわかっているので定価の状態で「今すぐ読まなきゃ!」と思って頂けるよう文章をつくるハードルは高いです。ただ、読書に課金することに躊躇がない猛者ばかりなのでちゃんと届けば売れます。
以下が事例で「放課後帰宅びより」が理由はわかりませんが1巻99セール。『グランニューデイズ』は2巻記念の1巻30%OFF。『ランチ番長 瞳』は6/6に発売記念で原作者・久住昌之さんと作画・飴井先生の対談イベントがあったのでプッシュしました。
備考:作品紹介時のページ・画像選定について
具体的なセールスライティングの技術ではないのですが、メディア特性の違いを認識されていないままで画像を選ばれるので説明をします。
Xは瞬間的なメディアで流れていくTLの中で目を止めてもらうには「見開き1枚絵」「ページよりは1コマ」が強いです。
しかし、きんどうに掲載する記事の場合はページを開いた段階で「すでに多少は興味をもっている」状態にあるため、目立つモノで興味を引くよりも「説得する」フェーズにあります。なので、記事上部では飽きさせないように目立つ派手なページを。中段から下部のほうでは「続きが気になる」と思えるような画像をわたしは狙っています。
また、1記事内の画像は目安として3点程度、Xのポストの埋め込みも3点程度としています。画像が多すぎるとスマホで見た際にダレるのと、埋め込みの多用は読み込みが遅くなるので絞るほうがいいです。ユーザーの多くが出先でスマホで見る、とかですからね。
そのうえで選定したターゲットのベネフィットに相応しいか。胸毛の話をしてるのに胸毛画像ゼロはおかしいよね、みたいな。
目立つコマとか、派手な見開きをよくチョイスされるんですがその部分についてなんのコメントが無ければ読者は読み飛ばすんですよ。テキストと画像あわせての説得力が重要です。
それでは紹介記事を書いてみよう
セールスライティングの骨子を説明しました。内容を一方的に紹介するのではなく、対象読者を明確にして読みたい知りたい、と思わせる宣伝文を冒頭に上手く組み込むことが離脱率を下げるために必要です。
では、以下テンプレ。
冒頭:寄稿記事とわかるように書き手の所属から述べる。なんの作品をどんな目的で紹介するかを読者と共有する。(6月発売の◯◯先生の新刊紹介です等)。
ターゲットする読者像を開示する。(こういう人に届いて欲しい、こんな方は興味を持つんじゃないでしょうか)
ベネフィットを与える。(この作品はエロい、泣ける、スケベである等々 満足を与える分野を示す)
信頼すための客観的な証拠を入れる。(作者の経歴、作品の評価、前作があればその旨を、推薦者の情報、編集部としてこういう評価等)
今すぐ行動すべき理由を提示する。(セールであるなら価格、期限、イベント情報など)
を、読者が飽きない程度に開示。長々と説明は次の段落とか、作品内容の紹介部分であわせてすればいいです。
つまり冒頭は「あなたのための物語をご用意しました。読者になってくれますか?」というアイスブレイクです。200〜400字くらいで締めないと本文に行く前に読者がダレますのでメリハリをつけてください。/冒頭ここまで
【景品表示法のためのアフィサイトである宣言文】↓作品へのリンク サンプル
セールスライティング・ハンドブック 増補改訂版
「私の知る限り、本書がいらない コピーライターは1人もいない。私も含めて」 広告の父、デイヴィッド・オグルヴィ氏推薦 本書は、「売る」ための文章術の本です。 米国で1985年に発売されてからセールスライティングの 書籍としては、異例のロングセラーを誇っています。 豊富な事例と共に売るためのコピーを書く法則や ヒントがあらゆる媒体に合わせて解説されています。
【冒頭部分であらすじに相当するものが一切なければここに引用で内容紹介をKindleから引っ張る】
【作者・編集部等がXで第1話試し読みを公開していれば直下に貼って誘導する】
【PC環境・スマホで上記のコンテンツリンクは表示法が変わるので各デバイスで確認して】
■大見出し 記事タイトルを受けてキャッチーなモノ
作品を印象付ける画像貼り付け(1か2ページ)
内容の紹介、見所、注目ポイントの解説に。改行なしでダラダラと乗せるよりは程度な改段落がほしい。なぜか出版社から頂くテキストは 、などで改行されているのですがあまり改行・段落が多いと中身がスカスカに見えるからわたしは嫌いです。
作品を印象付ける画像貼り付け(1か2ページ)
おわりに相当の締めの文章。イベントや書店特典などあればこの次にXポスト等を埋め込み。
/// 以上、テンプレここまで。
おわりに
わたしが紹介して定価新刊は動いて数百冊。セールのときだと1作品で最大数万冊なんで「セール時にプッシュするほうが楽」なんですが、それはあまり健全とはいい難いので、できれば作品の魅力を伝えることで書籍を売れる流れ作れたらなぁと本企画を進めています。
昨日今日からではなく10年前にも取り組んだのですが、その時はKindleだけのメディア/アフィサイトだから……という理由で大手に断られたので一度折れました。
以後、細々とやってましたが去年あたりから書店減少や続刊電子のみ……そして紙・印刷代の高騰と流れ変わってきたので本格的にやるべ!と動きだしています。
セールになるのは発売からある程度時間たったものが多いんですが、それが価格パワーでランキング上位埋めたら新作新刊新人は不利だろう!新作もタイミング的にセールが初動にあった/なかったで継続ラインが変わるとか構造が歪みきってしまうとこの先は値引き合戦になるので市場が終わります。
特にわたしに関わらずとも編集者が売る力を!とか作家が売ってかなきゃ!と強く言われだしてるので、セールスライティングを極めてもらってXでバズらせて自メディアでバンバカ伸ばしてくれれば良いので。こういう文章術があると関係者に届けばなによりです。
最後に、誤解をされているのですが「きんどうへの新刊紹介記事の寄稿、全巻セール紹介等」は掲載無料です。作業費もとっていません。わたしは実売に関与した分をAmazonからフィーとしてもらえばいいので。どうしても、という方に欲しいモノリストを提示してジュースを送って頂きましたが、本当にお金は気にしていません。
わたしの顧客は出版社ではなく課金する読者殿です。読者殿が「なんだその作品!読みてぇぇ!!」と思ってもらうことが一番なので魅力的な作品紹介をご一緒できれば幸いです。
新刊紹介以外にも秋田書店さんと毎週木曜日に全巻99円セールの紹介企画を実施して雑誌最新号や新刊につなげていこう!や、御縁のある編集部さんと雑誌の読み切りをキッカケに最新号紹介なんてのをやっています。
もし興味がある編集部・営業さんいればお問い合わせください。5巻以内の新刊や、読み切りを中心とした雑誌紹介、全巻セールの告知で協力します。コミックだけでなくラノベ、小説、新書も可能です。
出版社としてはNGだけど作者さん経由だからOKという場合もあるので作家ご本人からでも編集部確認のうえご相談ください。ただ、商業作品でお願いします。
そして見てますかKindle事業部さん!PRポスト、わたしやれます!やらせてください!
とはいえ、わたしはひとりでメディアやってるので「いずれ処理限界を迎える」のですが、原稿の直しさえなければ記事の量産は可能なので……。まだいける。
興味がある作家、編集者、編集部の方はぜひ事前にセールスライティングをいっちょ噛みしてからご相談頂けると喜びます。
新作・巻浅作品のPR企画そのものについては以下を。連絡方法ですがXのDMでのみ対応しています。メールアドレス公開はSPAM多くてもうイヤで……。
直接の打ち合わせ希望の方は江古田〜池袋のカフェでお会いできます。都内の出版社なら出向きもしますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。寄稿記事のクオリティアップを目的としていますが、興味もってくれた方の役に立てたなら喜びます。きんどうでした。








