NPOの立ち上げも控えた『群雛』編集長、鷹野凌さんに聞いてみた。
—— 鷹野さんは個人著者らの互助組織を立ち上げたとのことですが、これから新しく電子出版をはじめる方に最初にアドバイスするとしたらなんですか?
「めげないでください」です。ブログでも何でもそうですが、とにかく続けること、積み重ねていくことが、重要で、かつ、意外と難しいのです。
—— BW インディーズの週間ランキング上位にいつも雑誌『群雛』が載っていますが手応えはいかがですか?
BWインディーズが始まったのが昨年の12月8日なので、まだ現時点だとそれ以前の数字しかわからないんですよね(本稿執筆時点で把握できているのは、11月25日発売の12月号まで)。ただ、これまでの数字でもストア配本の中ではKindleストアに次ぐ2番手なので、BWインディーズが始まって以降の数字にはこれまで以上に期待ができるのではないかと思っています。
—— BWインディーズの良いところを教えて下さい
配信や修正などの対応が非常に早いこと。印税率50%で、他ストアへの配信も自由であること。携帯キャリア決済、WebMoney、PayPal、Apple IDなど、多彩な支払い方法に対応していること、などです。KADOKAWA直営ですから、簡単に閉鎖することはないだろうという安心感もありますね。
—— BWインディーズのここは改善して欲しい点はありますか?
これはBOOK☆WALKERだけの問題ではないのですが、販売実績がもう少し早く分かるといいですね。
—— ぶっちゃけ、儲かってます?
儲けることを目的とした設定にしていない(作家に収益の9割を配分している)ので、全く儲かっていません。あ、日本独立作家同盟はもうすぐNPO法人になりますので、よかったら正会員・賛助会員になって活動を支援してください。
http://www.allianceindependentauthors.jp/p/application.html#member
—— 最後にKDPしか利用しない個人作家さんに一言ガツンとお願いします。
それは個人の自由ですから、とやかく言うつもりはありません。ただ、各電子書店にはそれぞれ固定客が付いてますから、ジャンル次第で他ストアの方が売れる場合もある、ということは認識してもいいのでは。Kindleストア独占配信でめちゃくちゃ売れてウハウハ、という状態じゃないのであれば、別の場所でも試してみてはいかがでしょう。Kindleストア独占配信より、読者の幅が広がると思いますよ。
インタビューされた人:鷹野凌
フリーライター・日本独立作家同盟 代表
フリーライター。『ITmedia eBook USER』『INTERNET Watch』『マガジン航』『ダ・ヴィンチニュース』や、自身のブログ『見て歩く者』などへ、出版業界(特に電子出版)、セルフパブリッシング(自己出版)、著作権関連、書評などの記事を寄稿。セルフパブリッシングについての情報交換や作家同士の交流などを目的とする団体『日本独立作家同盟』の発起人兼代表で、『月刊群雛』と『群雛ポータル』の編集長。
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