個人出版サービス BWインディーズ にイノベーションがつまってた件

BWインディーズを利用したクリエイターさんインタビュー

さて、ここからは冗談ではなくちゃんとBWインディーズを利用したクリエイターさんの声を伺ってみます。今回は3名にご協力いただきました。
まず、1作目でいきなり週間ランキング1位となったライトノベルレビューブロガーの「gurgur717」さん。BWインディーズの使い勝手や反響を教えていただきました。
二人目はもうすぐ個人作家を支援するNPO法人を立ち上げるというフリーライターの鷹野凌さん。雑誌『群雛』の編集長としてもおなじみですね。個人作家が生き残るための方法論などを語って頂いています。
そして、三人目にマルチストア展開を積極的に展開する晴海まどかさん。晴海さんにはマルチストア展開をして実際に感じた点や手応えをお話いただきました。

BWインディーズ週間ランキング第1位「最近のライトノベル(2014年)」gurgur717さんに聞いてみた。

—— BWインディーズで発表された『最近のライトノベル(2014年)』がいきなり週間ランキングで1位を獲得されたそうですが何か反響はありましたか?

「きんどるどうでしょう」さんからライトノベルレビューの依頼があったくらいですかね。昔からのブログの読者さんからはコメントやメールをもらったりは嬉しかったです。
ただ、思っていたほどの反響はなかったような気がします。

—— KDPではなくBWインディーズを最初から選ばれたのはなぜですか?

ライトノベルというジャンル全体をテーマにすることが作品のコンセプトだったため、KADOKAWA直営の電子書店であるBWインディーズが最適だと思いました。
フィクションではなく、現実の書籍ジャンルをテーマにした電子書籍なので「どこまで書いていいのか?」という迷いもあり、BWインディーズの審査に落ちたら電子出版を諦めようと思ってました。
最初に配信してから1か月後に複数の電子書店で配信しましたが、やはりブログと作品の性質上BWインディーズで購入してくれた人が多かったようです。

—— 書評ブログをされているとのことですが、他の書評ブロガーさんに個人電子出版はオススメできますか?

勿論オススメします。
自分が関わってきたテーマを考慮・執筆・パッケージングして販売する、そのアクション自体が自分の活動を振り返らせ、その次の有効なアクションを考える機会を与えてくれます。こんなインタビューのようなチャンスもそうですね。
ブロガーの最大の敵は「飽きによる更新停止」だと思ってますので、適度な刺激による延命効果もあると思います。
そして、電子書籍を発行してからブログ自体のアクセスも10〜20%増加しています。(どういう経路で増えたのかは定かではないのですが)個人ブログを有効に宣伝する場というのはあまりないのが現状ですので、電子書籍の出版はブログ活動のPRとしても有効な手段だと思います。

—— BWインディーズの良いところを教えて下さい

比較的容易にランキングに反映されることですかね。
以前に鈴木みそ氏が指摘していましたが、Kindleストアだと出版社経由の作品と競合するためにセルフパブリッシング作品がランキングに食い込むのは物凄く難しくなっています。
その点、BOOK☆WALKERだと「BWインディーズ」というカテゴリがあり、週間ランキング・ロングセラーランキングにBWインディーズのみの売上で反映されるのがKindleストアとの大きな違いです
現在(※2015年3月20日時点の話です)、私の書いた「最近のライトノベル(2014年)」はBWインディーズロングセラーランキングで1位になってまして、そのランキングのページを開くたびに一人でニヤリとしています。
このロングセラー1位は偶然の結果ですが、同じ電子書籍を複数のストアで配信する時は時間差を設けて一つのストアに先行配信、ランキング上位を席巻してPRするのも有効な手段じゃないかと思います。
もしも、「きんどるどうでしょう」さんがこの手法でBWインディーズで電子書籍を発売したら、私の作品は直ぐにランキング1位から蹴落とされてしまうので、ちょっと心配ですが。

—— BWインディーズのここは改善して欲しい点はありますか?

電子書籍の売上数の報告は3ヶ月後の月末まで待たないといけない点*です。
私の「最近のライトノベル(2014年)」は1月に発売して、インディーズカテゴリで週間で1位、2月くらいにはロングセラー1位という結果だけはわかっているんですが、それがどれくらい売れたのかというのは4月末(3月末?)まで待たなければいけません
売上を見て次はどういう風に電子書籍を作っていけばいいのかを考えたいですし、売上を知ることはモチベーションにもつながります、また、許可が出れば売上自体をブログのネタにしたいとも考えています。
そこらへんを考えるともう少し早く売上報告を知りたいです。
※BWインディーズでは、2015年3月より一部ユーザー向けにBCCKSを経由しない直取引による、リアルタイムの売上情報提供のテストを開始しました。本年度中にシステム化してほかのユーザーにも提供する予定だそうです

—— さいごに、これからの抱負を聞かせてください。

続編?になる「最近のライトノベル(2015年)」を既に作りはじめてます。
前作の「最近のライトノベル(2014年)」だけでは「点」にすぎなかったものを、何年も続けてレポートし続けていくことでジャンル全体の変化を描く、つまり「線」になるようにしていきたいと思っています
また、過去の出版年鑑を購入し、過去のライトノベルの状況を復元してレポートする「最近じゃないライトノベル」の出版も考えています。
ブログでの活動をメインに、そのテーマに外れず、他の人がネタにしなさそうなものを年に2〜3回のペースでセルフパブリッシングできればいいのですが、なかなか時間を作るのが難しそうです。
昨今は「キュレーター」「キュレーション」という言葉も乱用によってやや陳腐化してきましたが、ライトノベルや新書等のジャンルにとってブログを活用した「良きキュレーター」でありたい、そう思っています。


インタビューされた人:gurgur717
書評ブログ「この世の全てはこともなし」管理人
2010年からネットの片隅でライトノベルや新書のレビューを積み上げています。2015年1月に2014年のライトノベルの情報を集めた「最近のライトノベル(2014年)」を発行しました。普段は会社員をやってます。
>> BOOK☆WALKER「最近のライトノベル(2014年)」をチェック

1 →次ページ NPOの立ち上げも控えた『群雛』編集長、鷹野凌さんインタビュー 4

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