【書評】超人サイバラから学ぶ、立ち上がる術「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」

こんにちは、きんどるどうでしょうです。新企画「きんどうが気になってる新刊を代わりに紹介してください(仮)」の3冊目。

『毎日かあさん』や『ダーリンは』シリーズなどの著書を持つ漫画家・西原理恵子さんがしくじり先生としての学びを娘に語った『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』のレビュー、お二人目の記事をいただきました。

"人生という航路に絶対安全はないからこそ、今、伝えておきたい。母から娘へ―厳しくもハートフルな生き方指南" と、女子向けなイメージをもっていましたが、さすがサイバラ先生。そのタフな生き様は男女問わず学びがあるようです。

1|ひとりめのレビュー @ounziw


超人サイバラから学ぶ、立ち上がる術

写楽斎ジョニーです(@sharaku_johnny)。我々はハウツー本を読むときに、大いに気をつけなければならないことがあります。ハウツー本は、大きく分けて2つ種類がある、ということです。

強いて言うなら「猿でもできる」ものか「俺流」か。これを具に見極めなければ、その本の根幹にあるものを見誤ったまま、本を読み終えてしまうかもしれないのです。

そして、この本は「俺流」です。西原理恵子という、桁外れの行動力と企画力、そして生命力(根性といってもいい)をもった超人が、如何にして社会の荒波を乗り越えてきたか、そして娘に何を伝えたいか、というのがコンセプト。いわゆる「これを読めば誰にでも実践できる」という類のものではありません

だからこそこの本を読む上で、我々は彼女の人生観から、自分に必要なエッセンスを正確に選び取って学ばなければならないのです。そういう前置きをしたうえで、本書のレビューに入りたいと思います。

転んだときにすぐ立ち上がれる身体でいよう

西原さんは本書において、過去に遡ったかと思いきや、現在の価値観を滔々と述べ、そのすぐあとにまた過去の話に遡ったりと、かなり自由に時間を操って自分の経験・価値観を語っておられます。また、彼女の結婚遍歴やバックグラウンドの説明を省いて、自分語りを始める箇所も多々あり、多少彼女の背景を知っていたほうが楽しく読めると思います。

そんな作者本位で自由な性格の本書において、最初から最後まで徹底して述べられていること。それは「転んでもいいから立ち上がる術を身につけろ」です。また、それの実践方法として、「稼げる身体でいる」ことと「とりあえず逃げる」ことの大切さを説いています。

これから世の中に出ていく女の子に、覚えておいてほしいことがある。  立派な言葉なら世の中に溢れてるけど、私が言いたいことは、そういうことじゃない。本当に覚えておかなきゃいけないのは、たぶん、転んだ時の立ち上がり方。  長い人生、人は何回も転ぶ。その時腐らず立ち上がる方法
at location 97

究極的に男を見る目がない彼女は(曰く遺伝だそうです)、とにかく男性に振り回される人生を送ってきたそうです。その中で学んだ絶対的な生存戦略、それが稼げる身体でいること、でした。

お金の不自由が思考や行動の不自由につながり、結果、負のスパイラルから抜け出せなくなっている女性を山ほど見てきたそうです。また「とりあえず逃げる」という見も蓋もない生存戦略も、経験則に基づいたもの。迷っていると次第に思考や行動が不自由になります。それは転んだときに立ち上がる邪魔となります。

ダイヤも、お寿司も、自分で買いましょうね

とにかくお金を稼ぐ状態であること、これを西原さんは強く主張します。結婚相手にも見せない通帳を持て、最低限の学歴も食うためには必要、それが幸せを人任せにしない方法だ、ってね。本著の中で何度も出てくる家訓のような文言、それが「ダイヤも、お寿司も、自分で買いましょうね」。ここに西原流生存戦略が詰まっているのかもしれません。

自分の足で歩けるっていうのは、つまり、自分でちゃんと稼げるってこと。 「好きなことだから、お金はもらわなくてもいい」は間違いです。好きなことで生きていきたいなら、それでちゃんとお金が稼げるようにならなくちゃ。  どうしたら、それでお金が稼げるのか。  そこを具体的に考えた時に、ふわふわした夢がやっと現実味を帯びてくる。  自由ってね、有料なんですよ。  そしてもし将来あなたに子どもが産まれたら、責任も有料です。お金がなかったら、子どもは育てられません。  自分で働いて、お金を稼ぐっていうのは、そうやって、ひとつひとつ、自由を勝ち取っていくことなんだと思います
at location 521

極論的ハウツー本として読むべし

まるで男が全員クズかのような口ぶりの数々、横やり上等・ルール無用・やったもん勝ちの人生観、自分が正しいことを主張してやまない自信家ぶり。

同じような悩みを持つ女性にとっては救いになるのでしょうが、世の小市民的男性(筆者含む)からみれば面白くない箇所も随所にあるでしょう。男性全体に向けて撒き散らされた憎悪に加え、女性全体にふわりと与えられた憐憫の数々。読んでいてまるで痴漢の冤罪を受けるような気持ちになるときもありました。

鼻につくかもしれません。西原さんのことが割りと好きな自分でも、たまに「いけすかねぇな」と思うこともあります。それらを大人な態度で読み飛ばしながら、必要なエッセンスをもぎ取って自分のものにする。そういう形の読書が好きであればおすすめです。

どんどん失敗してください。うまくいかないことがあったっていい、でも、それでくさらない女性であってほしい。そう願っています。  結婚はしても、しなくても、どっちでもいいから、無職で子どもは育てないでね。それだけはお願い
at location 1186

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西原 理恵子 (著)
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娘が反旗を翻し、独立戦争勃発中。巣立ちを目前に、しくじり先生サイバラから愛娘へ。どうしてもこれだけは語り継ぎたい母の教え。【電子書籍版限定、西原理恵子直筆イラストを収録!】

1|ひとりめのレビュー @ounziw

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