「吸血鬼は抱き枕に噛みつかない」じぇんじぇんさんインタビュー

こんばんは、きんどるどうでしょうです。KindleDirectPublishing、いわゆる個人出版で活躍する著者へのインタビューをお送りする”KDP最前線”。第30回は、「吸血鬼は抱き枕に噛みつかない」を執筆した”じぇんじぇん”さんのインタビューを掲載します。

吸血鬼は抱き枕に噛みつかない

「吸血鬼は抱き枕に噛みつかない」じぇんじぇん (著)

東京都内のマンションに住む吸血鬼の「僕」は、昼間はアニメの美少女キャラのシールを貼った「痛棺桶(いたかんおけ)」で眠り、深夜はアニメを観たり、コンビニで漫画雑誌の立ち読みをしたり、たまに若い女性の血を吸ったりしていた。孤独ではあったが、本やDVDやフィギュアに囲まれて、穏やかな日々を過ごしている。しかし、ある夜、そんな僕の日常生活を脅かす出来事が起きてしまう。なんで僕が戦わなくはいけないんだ?オタク吸血鬼アクション。

人気女性声優の声で「あん」と言ってもらいたい
アイタタタ・・・。この設定が面白すぎる(笑)吸血鬼がオタクというだけで痛快なのだが、伝統的な吸血鬼に作法に従って「日光に弱い」「流れる水に弱い」と、昨今の夜の帝王然とした強さはなんにもない「ゴキブリが」苦手という至ってノーマルな吸血鬼が主人公だ。吸血鬼の超能力でわかるはずの天気すら、異常気象の前には無力というのはなんとも世知辛いですなあ。出だし2ページで笑いが止まらない。ヴァン・ヘルシングよろしく棺桶の蓋をあけたらHな面の抱き枕が登場すんのかよ(笑)

じぇんじぇんさんには、本作のセールスポイントや特にお気に入りのシーンなどを語っていただいた。

インタビュー with じぇんじぇんさん

――この作品を書いたキッカケを教えてください。

昔から吸血鬼は孤独だというイメージを持っていたのですが、私は1人が好きなので、吸血鬼になったら、漫画喫茶に入り浸りになったり、映画やDVDを観たり、本を読んだり、ネットゲームをすることだろうなあ、と思って書きました。
そういえば、映画「ぼくのエリ」でも吸血鬼が寂しそうでした。といってもブレジネフ書記長の頃で、たぶんネット環境はなかったので、やはり寂しいでしょうね。
(歴史は詳しくないのですが、ブレジネフ書記長はテレホーダイ以前のはずです。つまり、ブレジネフ書記長は夜11時になるとソワソワしてネット接続をして、アイコラを30分かけて落とそうとして、途中で回線が切れてしまい、肩を落としてKGBに電話をかけるということはなかったわけです)
私は古典的な吸血鬼が好きで、「ぼくのエリ」は昔っぽい感じの吸血鬼で良かったです。あと、S・キングの「呪われた……」、え〜っと「村」か「町」でしたっけ?たしか「呪われた村」だとジョン・ウィンダムのほうだったような気がするので、S・キングは「呪われた町」ですよね、まあ、いいですけど。それで「呪われた町」も好きで、やはり昔っぽい吸血鬼が出てきます。だから、昔っぽい吸血鬼の話にしようと思いました。
昔っぽいといえば、本家のブラム・ストーカーの「吸血鬼」も読みました。おかげさまで、それっぽい感じに、……何ひとつなってねえよ。大丈夫ですかね?

――では、作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?

オタクネタが、全くもって「あるあるネタではない」ところです。
コンビニで漫画雑誌の立ち読みをするのも大変です。なにしろ、吸血鬼はすでに死んでいる存在なので……。しかも、「あるあるネタ」を出そうにも、致命的なことに、作者の私がオタクではないのです。
新宿バルト9で「劇場版/魔法少女まどか☆マギカ」を観た時、フィルム引換券をもらったので、「マミさんかほむほむだったらいいなあ」と期待しながら列に並んだら、「うわあ、恭介だったよ」とガッカリしたことがありましたが、男だったら普通だと思います。

――作品を書くうえで悩んだところは?

吸血鬼にコミケに行かせてあげたかったのですが、吸血鬼が灰になってしまう時間帯に開催しているところです。
オタクではない私ですが、何年か前にあった、春の24耐コミケにサークル参加したことを思い出したので、夜に行かせてあげられました。コミケに行かせてあげられて良かったです。
今となっては、私もうすらぼんやりとしか覚えていないのですが、友人の腐女子が差し入れで「コミケ汁。」をくれたエピソードをちゃっかり使いました。
今、思い出しましたが、「メロンパン」も差し入れでありました。ありがとうございました。美味しゅうございました。

――心ところで値段はどうやって決めましたか? また今後値段を変える予定はありますか?

知らない人の本なんて読みたいとも思わないはずなので、最低金額で99円です。
自販機で缶コーヒーを飲もうとしたところ側溝に100円玉を落としてしまったと思って、あきらめていただければ幸いです。私だったら、あきらめませんが、そこをなんとか。
ただ、2巻目以降を書く気になったら、2巻目から値段を上げればいいかなあ、と思っています。そうすれば、1巻目で懲りた方は「事故」にあわずにすむのではないでしょうか。
読者が1人もいないのにもかかわらず、勝手にシリーズ化して書き続けるのも、担当編集さんなどがいない電子書籍の醍醐味だと思いますから、トゲトゲのついた革ジャン姿で「誰にも止められないぜ、ひゃっはー!」って感じで、ぜひやってみたいです。四季人形シリーズ第2巻「関東心霊庁除霊局/自走式人形お夏MK2(マークツー)」…な〜んてね!

――本作の執筆にかかった期間はどれくらいですか?

覚えていませんが、たぶん半年くらいじゃないでしょうか。本当に記憶力がないので、すみません。記憶がないと言ってもラドラム的なアレとかディック的なアレではないと思いますが…。

――Kindleで出すにあたって困ったことはありますか?

歳入庁にファクスでEINの申請をしたら、郵送されてきた書類の私の名前のスペルが間違っていたので、フィラデルフィアにある歳入庁にわざわざ国際電話をかけて、担当者に「えいどりあ〜ん」……じゃなかった、「間違えているので訂正してください」と言うことになってしまい、二度手間感がすごかったです。役所仕事なのに適当なところが面白かったので、いいのですが。
あと、AozoraE-Pub3を使ってtextをepubに変換をしているのですが、Kindle Previewerで確認する時にファイル名を英字に変更するのを忘れて、「コンパイルに失敗しました」とちょくちょく表示されます。
本当にすぐに忘れますね。
余談ですが、「Kindle Previewerタン」とかできないですかね。「はわわ、コンパイルできません」とか言うの。

―では電子書籍についてどう思われますか?

私としては、趣味の部分もあるので、好きなようにできて嬉しいです。出版社も編集者もいないので、できるだけやりたいようにやりたいです。そのぶん、全部自分の責任なので、しっかりと「志」や「向上心」を持っていたいですが、そういうものをあっさり投げ捨てるのも面白そうです。
それだと「オナニーじゃないか」とおっしゃる方もおられるかもしれませんが、「オナニー、気持ち良くね?」と言いたいです。ネットにおけるクリ某の名言にも「そんなことよりもオナニーだ」があります。
あと、オタクではない私ですが(そろそろ、この件(くだり)もういいですか?)、過去に夏や冬のコミケに何回かサークル参加をしたことがあり、3日目だったとはいえ、たしか評論コーナーだったので、混雑や殺伐とは無縁な感じで、1日いて5冊売れるかどうかという趣味全開の同人サークルさんがいたりして、そういうのも大好きなので、印刷代のかからない電子書籍だといろいろな可能性があっていいなあ、と思っています。
もちろん、ばばーんと売れるのも素晴らしいと思うので、あくまで例えですけど、「アヘ顔ダブルピース」「ツインテール」「メイドさん」とか「NTR」とか、とにかく、いろいろなものがあると、わいわいとにぎやかで楽しいですよね。
ちなみに私が好きなのは、いたってノーマルで「メガネっ娘系」や「巨乳系」だったりで…、はっ、一体、私は何を言っているんだ?

――オススメの Kindle 本を3冊教えてください

まだ読んだことがないので、すみません。
もうバレているかもしれませんが、実は、あまり本を読んだりしないのです。すみません。あ、でもこの前、エマニュエル・ゴールドスタインの…。あ、誰か来たみたいなので、ちょっと待ってください。

――今後、どういった作品を発表していきたいですか?

漫画を描きたいです(きっぱり)。何本か短編を描いて短編漫画集っぽくしたいです。もともと趣味や仕事などで、Comic StudioやCLIP Studioを使っているので……。
ゆるい感じの日常ファンタジーっぽいのが描きたいです。って、そうなのか、自分? ただ、本来KDPを始めたのは、漫画の海外販売が楽しそうだと思ったからです。これは本当です。
漫画を描いて、英語のセリフにして、私が寝ている間にどこかの国の人が読んでいたら、面白いですよね。せっかく英語のセリフにしたのに、誰にも読まれないとしても、それはそれでちょっぴり切なくて面白いです。
それから、R−18のバカバカしい下ネタ漫画も楽しげですね。下ネタは万国共通なのか挑戦するのも、一興かと。

――今後の予定について簡単に教えてください

すでに「>関東心霊庁除霊局/自走式人形お春改」を出しています。
表紙イラストに描いたオカルト系日本人形型巨大ロボットとか怪物とかゾンビっぽい亡霊とかの出てくるちょっとホラーな感じのする「巨大ロボットもの」です。書いていて楽しかったです。
好き勝手に巨大ロボットが出せるのも、KDPのおかげです。
2月に「イプトマス家の召喚獣」(仮題)を出す予定です。こちらは異世界ファンタジーで、召喚獣が主人公です。
結構、真面目な異世界を舞台に召喚獣と女召喚士で戦っていくものです。好き勝手に異世界ファンタジーが出せるのも、KDPのおかげです。
あと、夏くらいに短編集を出したいです。探偵が主人公です。短編が1編だけ書けているので、あと3編くらいまとめて。
とっても適当な設定なので、好き勝手にこんなゆるい探偵物が出せるのも(書けたらですけど)、KDPのおかげです。

――それでは最後に、読者の方へメッセージをお願いします

昔、中野タコシェや新宿の模索舎に自分で発行したフリペや漫画などを置いてもらっていたので、そういった個人的な趣味の延長でやっているところがあり、お付き合いしてくださって、ありがとうございます。(タコシェとか模索舎とか言いましたけど、私はサブカルでもありませんよ、念のため)
今のところ、twitterもfacebookも参加する予定はありませんし、私のサイトには掲示板もコメント欄もありません。投げっぱなしで、すみません。
というか、そもそも私の作品に読者って存在しているのでしょうか。(読者もいないのに、こういう話をしていたら、笑えるからいいのですが)
そして、最後に、私はこんな感じで大丈夫なのでしょうか?

著者プロフィール

じぇんじぇん
東京都中野区在住。いろいろあって現在にいたる。糊口を凌いで生きています。モットーは「一生余生」
1994年頃?、マガジンハウス「COMICアレ!」新人賞優秀賞(だっけ?)受賞。漫画単行本「映画にゴメンね」(マガジンハウス刊/1997)ただし、絶版です。フリーペーパー「大内アパート月報」3代目編集長。ただし、2007年から休刊中。
現在は「夕刊フジ」(水曜発売号)にて「ラブホ戦記」(コラム&漫画)を連載中。
WEBサイト「じぇんじぇんゾーン」
http://www.geocities.jp/rx78jenjen/

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