「自炊ノ全テ」を執筆した”佐藤貴明”さんにインタビュー

こんばんわ、Kindleどうでしょうです。KindleDirectPublishing、いわゆる個人出版で活躍する著者へのインタビューをお送りする”KDP最前線”。ちまたで噂の第13回は、持てるカードで勝負!電子ならではの自炊本「自炊ノ全テ」を執筆した”佐藤貴明”さんのインタビューを掲載する

「自炊ノ全テ」

「まず初めに、自炊を行うメリットとデメリットをきちんと把握しましょう」
Kindleを購入しても「あー◯◯ないんだーツマンネー」という経験は多くの人が体験してるでしょう。そして、Kindleを購入した人の多くは読書が少なからず好きなはずです。ゆえに、あなたの部屋には書物が溢れかえっているに違いない!どうだ、これが論理思考だ!(暴論です)というわけで、少なからずの人が「自炊すっかな…」と興味を持つわけですが、これが意外と大変です。機材を揃えたり、裁断の手順を考えたりと手間が多いのです。そこで本書が光ります。著者は約3年間iPadやKindle向けに自炊生活を送ってきた猛者ですので、その辺りの細かい所作についてきっちり解説してくれています

佐藤貴明さんには、本作のセールスポイントや特にお気に入りのシーンなどを語っていただいた。

インタビュー with 佐藤貴明さん

――この作品を書いたキッカケを教えてください

自身のKDP体験を速度重視でまとめた本「キンドルで本を売る。―キンドル・ダイレクト・パブリッシングを通じた個人出版のアドバイス[Kindle版]」(小林啓倫)が、良くも悪くも「これでいいのか!」と衝撃を受け、自分でも「とにかく急いでKDPで出そう」と動き出しました。

――素晴らしい速度感ですね。作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?

Kindleありきで書かれた点です。
自炊本なのに自炊に否定的であったり、Kindle国内参入後の情報を多く盛り込んだり、何より読者がKindleユーザーである前提で書いてあったりと、紙の書籍を電子化した本では出来ない事をやれています。

――プラットフォームを意識してというのは大事な点ですね。特に出版社などは文字数の都合もあり、なかなか早く対応できない分野を上手く突かれたと思います。作品を書くうえで悩んだところは?

読者層と「自炊」の認知度が読めなかった点です。3年越しでやってきていて自分では当たり前に受け取っている「自炊」ですが、一般常識じゃないでしょう、これ(笑)
例えば、現時点でのKindleユーザーならある程度わかるはずだと「自炊ノ全テ」というタイトルにしましたが、「電子書籍」や「Kindle」って単語が抜けてるのはやりすぎだったかと反省しています。

――たしかにシンプルなタイトルですからね。副題とかを着けられれば良いのですが。でも、インパクトはありました。では、執筆にかかった期間はどれくらいですか?

初稿は1週間で仕上がりました。時間だと15~20時間くらいでしょうか。ただし、その後の推敲や端末への最適化、審査手続きなどが難航して、気付いたらさらに2週間経っていました。

――さすが速度感重視ですね。2週間でここまで形になったとは素晴らしい。では、Kindleで出すにあたって困ったことはありますか?

一番は画像・写真素材の準備でしょうか。複数の写真を並べて作業の流れを示すようなレイアウトがKindleには適しなかったり、カラーとモノクロの両方で崩れない写真が必要だったりと、Kindleならではの問題が大きく立ちはだかりました。
極めつけが表紙です。ただでさえ画像素材など用意できないのに、モノクロ&サムネイルでも判別できるデザインを考えてたら丸1日かかりました。ドローソフトも無いので、絵からレイアウトまですべてMicrosoftPowerpoint頼みという素人仕事です。

――あはははは。それでも表紙も中身も十分見やすいですよ。ここまでできるのはスゴイです。ところで、はじめて執筆してみた感想は?

執筆するだけで十分な娯楽になり得るものですね。金銭的なリターンを期待できる段階ではないですが、Amazonに自分の書いた本が並んで、それが不特定多数に読んでもらえる環境というのは、それだけで十分なリターンになっています。
これを現段階で実感できただけでも、執筆した甲斐はありました。

――作る喜びに目覚めたわけですね(笑)面白いですよね、執筆活動。それでは今後の予定について簡単に教えてください

1冊目がAmazonに並んだのを確認した勢いで、EPUB出力対応である一太郎2012を買ってしまいました。2月に一太郎2013が出るので、元取るためにも1月中に2本書くつもりです。現時点では小説とKDP出版記の予定です。

――2本とは剛毅ですね。素晴らしい、是非新刊案内をくださいね。

大東京トイボックス 特別編(うめ)
マンガになりますが、単行未収録のサイドストーリーを安価で売る販売形態こそ、電子書籍らしいなと。
グイン・サーガ(栗本薫)
全153冊という日本の小説史上に残る大長編を持ち歩けるんですよ。ボクら、ハヤカワ愛好者が待ち望んだ未来が現実の物になってます。
Linux なう(ててやしうへ)
Linuxの基礎解説本です。1項目をTwitterと同じ140文字以内で説明する形式が、表示面積の限られたスマートフォンでも非常に読みやすく、Kindleに合わせた解説書の可能性を感じました。

――グイン・サーガはセール期間が1月中旬まで延長しましたね。Linuxなうさんのレイアウトは初めて知りました。これは非常に読みやすい!!面白いですね。それでは最後に、読者の方へメッセージをお願いします

「KDPで本を出したい」という思いが先にあり、後から「さて何を書こう」と考えたため、読者の方ありきで書き上げた本です。今、このメッセージを読んでいるような電子書籍への興味が大きな方こそ、楽しんでいただけると思います
そして、この1冊で自炊に踏み出したり、KDPにチャレンジするきっかけとなれたら光栄です。

著者プロフィール

佐藤 貴明(Twitter:@hageatama
hageatama☆mail.hageatama.org)
1983年生まれ、福岡市在住。
工学系オーバードクター。興味の赴くままに新しい技術に突撃するのが趣味。SFとミステリを信奉するロジック信者。
はげあたま.org:http://www.hageatama.org

価格:99円

この本が電子書籍で読めたらいいのに」――Kindleユーザーなら一度は考えた事があるのではないでしょうか?
Kindle国内参入により電子書籍が注目を集めていますが、欲しい本が自由に電子書籍で買える状態とは程遠いのが現状です。そこで『自炊』――いわゆる個人の手による本の電子化が流行しています。そんな『自炊』についての情報をコンパクトにまとめたのが本書です。

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