初めまして、入り江わに@banawaniです。推しを推すためなら我を忘れるタイプのオタクです。座右の銘は「推しは推せる時に推せ」。そんな私が爆推ししている漫画は奥嶋ひろまさ『アシスタントアサシン』です。
今回「次にくるマンガ大賞2019」WEBマンガ部門に本作がノミネートされましたので、きんどう読者の方に是非本作に投票いただきたいと思い、まず本作の魅力をプレゼンのためこの場をお借りしました。
奥嶋ひろまさという漫画家は、思いがけない要素を組み合わせて魅せるのが上手い!去年エントリーされた『頂き!成り上がり飯』は「ヤンキーグルメ漫画」でした。では、『アシスタントアサシン』はどんな漫画なのでしょうか。一言でいえば「バイオレンス青春漫画」です!
*きんどうでは7月5日までユーザー投票を受付中の『次にくるマンガ大賞2019』のファン、もしくは関係者からの作品応援記事を募集しています。詳細はこちら
今回は奥嶋ひろまさ『アシスタントアサシン』の応援記事をファンの方からいただきましたのでシェアします。
『アシスタントアサシン』漫画アシスタントで暗殺者を猛プッシュ
主人公・朝倉真一(通称アサシン)は漫画家のアシスタントをしながら漫画家デビューを目指しています。そのアサシンの副業が暗殺なのです。ターゲットは、法で裁けない悪人。「非日常」な暗殺者の生活と、「殺し」より怖い漫画家・神馬笛先生の元で漫画修行に励む「日常」の両面が、矛盾なくストーリー展開される今までにない作品です。
アシスタントアサシン 1 (少年チャンピオン・コミックス エクストラ) Kindle版
職業:漫画アシスタント、将来の夢:漫画家の主人公・朝倉真一、通称アサシン。売れっ子作家のもとで、日々ひーこら言いながらアシスタント業務をこなすアサシン。家に帰ってはマンガネームに悪戦苦闘。担当編集からは「ボツ」の嵐。そんな彼の裏の顔は、謎の組織NASの命を受け悪人を殺しまくる暗殺者。ザクザク人を殺しながら、ガリガリ紙にペンを走らせるアサシン。突き進むは血まみれ“まんが道”、バイオレンス青春譚!!
アシスタントアサシン 2 (少年チャンピオン・コミックス エクストラ) Kindle版
漫画アシスタント・朝倉真一、通称アサシン。売れっ子作家のもとで日々ひーこら言いながらアシスタント業務をこなすが、その裏の顔は謎の組織の命を受けて悪人を殺しまくる殺し屋“赤羊”!! ある日、同じアシスタント先に殺し屋“白い鴉”がやってきて、アシスタント兼殺し屋が職場に2人!! 漫画で殺す!? 否、物理的に殺します!! ザクザク人を殺しながら、ガリガリ紙にペンを走らせるバイオレンス青春譚!!
殺し屋のトキワ荘
ある日神馬笛先生のところへ来た新人アシスタントが吉良高虎(通称ゲゲゲ)。実はゲゲゲもアサシンと同じ組織・NASの暗殺者で、ゲゲゲはアサシンのアパートの隣人を追い出して隣の部屋に引っ越してきます。二人はお互いの作品を批評したり、漫画について意見を交換したりして親しくなります。
ここでのやりとりが※「トキワ荘」のようです。
※トキワ荘というアパートは有名漫画家が集まり青春を過ごしたことで有名な場所。『トキワ荘物語』などの作品に描かれています。
敵対組織の存在
アサシンとゲゲゲは「日常」と「非日常」とのバランスを取った日々過ごしていましたが、突然、彼らが所属するNASの暗殺者を次々と殺していく存在・ロットンボーイズが現れます。アサシンたちは殺し屋でありながら殺しのターゲットでもある、という危険の中で「日常の顔」アシスタント業務をこなしていくのです。
これだけ複雑な世界観なのに『アシスタントアサシン』はぐいぐい読めます。それは構成がしっかりしているからだと思います。以下では、その魅力を考察します。
確かな画力の持つ迫力
とにかく絵が美しいです。
殺人シーンはグロすぎないギリギリで迫力があります。バトルシーンになるとアクションが決まっていてすごくいい! これは読まなければわかりませんから、是非!ご一読ください。
奥嶋ひろまさ氏は、ヤンキーグルメ漫画の他にヤンキーBL漫画の作画もしています。登場人物で美形設定の男子は、顔もスタイルもかっこいいです。BLは絵がきれいでなければ読者がつきません。
『アシスタントアサシン』では顔がいいことは重視されていないので、アサシンもゲゲゲも「隠れ美形」ですが。
暗殺によるカタルシス
アサシンのターゲットは常に「悪人」です。そのプロフィールはかなり現実の事件が意識されています。なぜ加害者の悪人がのうのうと生活して被害者や被害者家族は我慢しなければならないのでしょうか?疑問に思ったことはありませんか?
アサシンのコードネームは「赤羊」。「羊(弱者)の中にも狼(弱者を虐げる悪人)を狩る羊がいる」それが「赤い羊」なのです。
デビューできない漫画アシスタントのリアル
アサシンはギャグ漫画家志望ですが何度ネームを描いても「ボツ」で、漫画賞の隅にお情けで載せてもらっても酷評されるばかりです。ゲゲゲは処女作が佳作を取ったばかりの新人で漫画について知らないことが多いです。
そんな二人の下宿での会話は「業界裏話」として興味深いです。また、二人とも暗殺者なので漫画を「殺し」と比較して青年らしい尖った意見を交わすところは独特です。他の「漫画家志望漫画」にはない視点といえるでしょう。
「殺し」より怖い神馬笛先生の仕事場
アサシンもゲゲゲも恐れる売れっ子漫画家・神馬笛先生。気迫が並みじゃありません。そして、言うことにずっしり重みがあります。
なぜこんなに怖いのか私なりの解釈ですが、神馬笛先生にとって仕事場は一瞬たりとも気が抜けない戦場なのだと思います。ペンを持ったら真剣勝負。全てをかけているからこそ何かのきっかけで出る言葉が深いのだと思います。
ネタバレでは楽しみが減ってしまいます。具体的には読んでください。
シリアスなのにコメディ感
上記で魅力をあげてきましたが『アシスタントアサシン』は重いテーマのシリアスな作品ではありません。作者の技量だと思いますが、話のテンポが良く適度にドタバタ劇が入って要所要所でクスリと笑える漫画です。
だから読みやすいのです。
投票お願いします!
奥嶋ひろまさ氏の去年のノミネート作品『頂き!成り上がり飯』は、雑誌休刊のため打ち切りとなりました。ノミネートされるほど面白いのに!です。私は『アシスタントアサシン』がどんな展開でどう結末を迎えるのか予想がつきません。
だから「作者の想定した最終回」をちゃんと読みたいです!
受賞すれば「知名度」「売れる可能性」「連載が続く可能性」がぐっと広がります。どうか、投票よろしくお願いいたします。