【書評】『CREWでございます！燃える！！スチュワーデス物語』

こんにちは、きんどるどうでしょうです。新企画「きんどうが気になってる新刊を代わりに紹介してください(仮)」の7冊目。

今回は以前、1巻発売時に告知記事をいただいた元キャビンアテンダントから漫画家になった御前モカ『CREWでございます！燃える！！スチュワーデス物語』。続刊ですが、特にストーリーが繋がるわけでもないのでこの巻からで大丈夫です。

前巻ではCAたちの”ザ・肉体労働”的な話や"プロとしての生き様"が冗談半分、シリアス半分でしたが、今巻ではさらに安全対策と話が広がっているようです。

元プロだから話せる安全対策に感動しました『CREWでございます！燃える！！スチュワーデス物語』

こんにちは。きんどうヘビーユーザー（自称）の@naochin2 と申します。海外旅行が好きな主婦です。今回の企画で大好きな作品が対象になっていたので思わず手を挙げてしまいました。少しでもこの作品の良さが伝わればいいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

この作品の作者はCREW（客室乗務員）からプロ漫画家になられた御前モカさんです。私は前作の「CREWでございます！」も購入しました。私がこの作品を知ったきっかけは、昨年5月に起きた事故の後、無料公開されていた緊急脱出をテーマにしたものを読んだことです。CREW OGとしての視点で、乗務経験者でなければわからないことが描かれていました。

航空業界は、多くのドラマや映画で描かれているものの、違和感があったという作者。主役はほぼヒヨコ（入社３年未満）のみだと。確かにそうですね。外から見た航空業界、特に客室乗務員は男性もいるものの、女性が多いでしょうし、「女の園」的なドロドロもあるのでは、と想像してしまいます。

CREWの世界は華やかだけじゃない

でも、一人のために「異業種交流会」（いわゆる合コン）を企画し、他の人は黒子に徹して援護射撃。お食事会の間もＣＲＥＷの特技「テレパシー」を駆使して以心伝心。ただ、そこで理想的なメンズに出会ったとしても、ＣＲＥＷの習性「情報共有」で、お食事会に参加しなかった人にもばれてしまうとか（笑）。

そして制服を着ているときは常に笑顔と身だしなみが求められるＣＲＥＷ。メイクやヘアスタイルにも細かい規定があり、いろいろな苦労があるようです。でも、それは全て、ＣＲＥＷがいざというときに乗客の命を護る保安要員だから。万が一の際の髪の乱れが乗客を不安にさせてしまうから、と。

CREWの仕事、安全対策の話に感動しました

この作品では安全対策や訓練のこともとりあげられています。この安全対策の話が、飛行機に乗るうえで乗客としても役に立ち、また特に感動したのでシェアしたいと思います。

航空事故は離陸着陸時に多いと言われます。万一海や川の上に墜落して、漂流することも考えて、真夏でも必ず長袖のジャケットを着て、パスポート・スマホ・薬・現金・眼鏡等をポケットに入れ、身に着けるというモカさん。

ほとんどのCREWは事故を経験することはない、だけど今日起こるかもしれない、明日かもしれない。事故はないほうがいい。でもゼロにはできない。それなら、事故が起きたときにどう対処するのか。あらゆる可能性を考えて訓練をし、少しでも引き出しを多くしておくことが役に立つ。そのため、安全情報は会社の枠を超え、各社で共有するといいます。