『アニウッド大通り』はエロい。そして宮崎駿監督の「東小金井村塾」で演出を学んだ巻末の描き下ろしエッセイ漫画「巨匠と過ごす夏」はかなりスゴイ

記伊孝『アニウッド大通り』応援企画!ラノベ作家『吉野茉莉』さんから書評を頂きました
1502062ネコの肉球を触るだけでお金もらえませんかね?(季節の挨拶)ラノベを書いたりしています吉野茉莉です。
2014年に引き続き「この人妻がエロい! 2015」におかたんがノミネートされた「アニウッド大通り」のKDP版が半額キャンペーンということで、ノスタルジー×情熱という本編の魅力を伝えるとともに、『あの』宮崎駿監督のもとで演出を学んだという巻末エッセイ漫画のスゴさについて語ります
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大人になりきれなかった子どもと、大人になろうとしている子どもの物語『アニウッド大通り』

この物語は二つの軸を中心に描かれています。
まずは『おとたん』、おとたんですから、父親です。妻と二人の子どもがいます。二巻(商業書籍版)でアクシデントがありますが、働いてもいます。仕事はアニメを創ること。いわゆる「クリエイター職」です。趣味ではなく仕事ですから、ままならないこともあります。好きなことを仕事にすることと、仕事として成立させることの狭間で戦います。二巻後半ではおとたんもピンチに。
そして『樹貴』、おとたんの子ども、小学五年生。おとたんに影響され、漫画に興味を持っています。何を創ることは孤独な作業です。複数人で創っていても、読者がいても(実際、読者として樹貴にはクラスメイトの男の子の友達がいます)、「内容に踏み込まれない」限りにおいては、どこまでも孤独です
そこで登場するのが助言女子(島本和彦先生帯より)サネヨシさん。徹底的にダメだしをします。
1502062bだいたいですね、メガネのストレートヘアーの図書委員(可愛い)が
1502062aとか書いた手紙を机に入れるんですよ?これで舞い上がらない子がいるんですか?替われ!その席替われよ樹貴!(以下割愛)
大人の階段を登るのか樹貴!?
大人ってなんだろう?
子どもってなんだろう?
いつか大人になりたいと思っていた子ども時代と、もう一度子どもに戻りたいと思っている大人時代と、一粒で二度美味しい構成となっております!

巻末の描き下ろしエッセイ漫画「巨匠と過ごす夏」のクオリティが高い

といった、本編へのまともな推薦文批評文等については他の方に譲るとして、以下、巻末の描き下ろしエッセイ漫画「巨匠と過ごす夏」について書きます。
アニウッド本編とは別に、巻末にエッセイ漫画が数ページ付録として掲載されています。これがまたいい漫画なのです。
時は1998年夏、22歳の作者が商業誌デビューしたものうだつが上がらず(失礼)半ば壊れかかっていたところ、偶然新聞で「若手演出家志望募集」の記事を見つけ、『あの』宮崎駿監督の「東小金井村塾」で演出を学ぶことになった夏を綴るエッセイ漫画です。
星海社版の一巻、二巻では宮崎駿監督、鈴木Pが出てきます。すでに発売済みのKDP版ではエヴァンゲリオン劇場版が終わったあと負のエネルギーに満ちあふれた『あの』庵野秀明監督も登場します。
1502062cスタジオジブリ、宮崎監督の説明は不要でしょう。作者が通った1998年のスタジオジブリといえば、1997年に「もののけ姫」が公開され大ヒットをした翌年で、1999年公開の「となりの山田くん」を制作中の時期です。
演出指導塾のエッセイ漫画といっても宮崎監督特有の技術論はほとんど出てきません。しかし、そこにいた宮崎監督、受講生を含む濃い人々の様子が当時の空気とともに(割りと)生々しく描かれています。もちろん発言こそ少ないものの全体に漂う監督の大物感がもしっかりと描写されています。あと鈴木P、目が怖すぎ。
二巻まではまだ前哨戦。書類審査、面接審査を終えたところです。このエッセイ漫画だけでも読み応えがあり、この部分を集めて単行本を作ったとしても十二分に話題になるものだと思っています。
1980年代の漫画アニメに引っ掛かる方以外にも、ジブリのことなら何でも知りたい方にも断然オススメです!

【2月12日まで】KDP版1〜3巻が半額キャンペーン中!

アニウッド大通り 1: アニメ監督一家物語
記伊孝 (著)
価格:149円 ★★★★★ 16件のレビュー

13年の2月から某漫画投稿サイトにて連載開始し、4ヶ月で11万再生の話題作。 マニアックなアニメネタ、80年代カルチャーてんこ盛りのほのぼの漫画。 2015年「このWEB漫画がスゴイ」にて紹介されました。 あとがきには、作者が、宮崎駿監督の元で演出を勉強した 「東小金井村塾物語 巨匠と過ごした夏」もたっぷり加筆! ほかにも未発表4コマもたくさん収録されています。 全142p


この記事を書いた人:吉野茉莉 @stalemate

ときどきライトノベルを書いたりもする。近著:「藤元杏はご機嫌ななめ」シリーズ

『MF文庫J』で刊行中、最新刊でました

藤元杏はご機嫌ななめ 2 ―冷たい花火と優しい暗号―
吉野 茉莉 (著), いたち (イラスト)
価格:429円 31%OFF

七夕の短冊に書かれた謎の「暗号」。花火のように一瞬で消える、ある一夏の物語。「『憧れ』と『恋』の違いって、なんだろう?」


【宣伝】「アニウッド大通り」商業第3巻制作好調!

1502022d

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