ホラーエンタメの解像度をあげたいあなたに 廣田 龍平『ネット怪談の民俗学 (ハヤカワ新書)』

きんどうです。本の宣伝を目指す記事作り、第5回は廣田 龍平『ネット怪談の民俗学 (ハヤカワ新書)』を紹介します。

本書の本筋とは全く関係のない注釈引用で『#インターネット老人会のハッシュタグが使われて9年の歳月が流れた』みたいなのがXのTLに流れてきて興味を持ちまして。もともと配信前から話題になってたこともありさっそく読了。じつに現代怪異エンタメを楽しむうえで作品の解像度(理解度)をあげてくれる良書でした。

今期アニメの『ダンダダン』は厳密に違いますが『裏世界ピクニック』『怪異と乙女と神隠し』なんかはドンピシャかな。最近は異世界ほどではないにしても現代ホラーがエンタメのジャンルとしてかなり強くなっていますので、コトリバコやクネクネをなんとなく知ってる!という方がさらにその怪談の成り立ちを民俗学的なアプローチで理解・分類することでエンタメをより深く楽しめるでしょう。

なので、オススメ読者は

・都市伝説やSCP財団など怪異エンタメ作品が好き
・2ちゃんねるの実況系に入り浸ってた、まとめサイトが好き

みたいな方向けかな。あとは『変な家』や『近畿地方のある場所について』のようにKADOKAWAや竹書房・一迅社が特にホラージャンルを果敢に攻めてますからね。文字モノに興味持ってる方も怪異エンタメの理解を深めるために本書の一読を提案したい。

ネット怪談の民俗学 (ハヤカワ新書) Kindle版

廣田 龍平 (著)
価格:1,148円

ホラーエンタメの解像度をあげたいあなたに 廣田 龍平『ネット怪談の民俗学 (ハヤカワ新書)』

ネタバレにならん程度の解説ですが、本書はネット怪談を解説する本ではなく『民俗学のアプローチとしてネット怪談を分類、解説する』というまさしく新書です。

ちょうど2000年前半頃はニュー速VIPに入り浸ってた身としては「住民が実況しながら物語が虚実まじって作られてく」という文化を大変懐かしい気持ちで思い出した。『俺の先祖は恐ろしい人物かもしれない・・・』とか懐かしすぎるwwwみたいな。

発売したばかりで未セール。早川書房ですし、冬セールには載らんかなぁ……と思いますんで、うぉー!ネット怪談を民俗学的にとらえ直すぜ!という強い欲求があるなら勢いある今買ってすぐ読むのはええかな。以下にお知らせしますがオンラインイベントもあるそうなんで。

ホラーやオカルト、怪談にあまり興味がなくともゲームやマンガでよく見てるしなぁという方の知的興奮は満たしてくれるでしょう。知識が深まれば見えてくるものも変わりますからね。わたしは足りてなかったものを補えたのでだいぶん満足しております。

ほんとに先週「あの祠壊したのはおまえかー!」が盛り上がりましたが、あーあれは共同構築されていく伝説なんだな〜的なね。ネタにマジレスはよろしくない、という気持ちでネット怪談をより楽しめるようになります。

オンライントークイベントが11/15ですって

気になってる新書

買ったわけではないんですが、興味あるなぁと思ってるのが以下。新書って個人的には『今すぐ必要な教養』と思ってるのでエンタメと本に関わるものばかり手に取りますなぁ。

インターネット文明 (岩波新書) Kindle版

村井 純 (著)
価格:1,056円

小説にできること (ちくまプリマー新書) Kindle版

藤谷治 (著)
価格:825円

漫画のカリスマ~白土三平、つげ義春、吾妻ひでお、諸星大二郎~ (光文社新書) Kindle版

長山 靖生 (著)
価格:1,034円

小説編集者の仕事とはなにか? (星海社 e-SHINSHO) Kindle版

唐木厚 (著)
価格:1,579円

高倉健の図書係 名優をつくった12冊 (角川新書) Kindle版

谷 充代 (著)
価格:1,013円

ヒット映画の裏に職人あり!(小学館新書) Kindle版

春日太一 (著)
価格:1,100円

フェイクニュースを哲学する 何を信じるべきか (岩波新書) Kindle版

山田 圭一 (著)
価格:990円

注意事項:Kindle本の価格は随時変更されています。また、本サイトでは購入された書籍や内容についての責任は持てません。ご購入の前にAmazon上の価格・内容をよく確認してください。良い価格で良い本を。きんどるどうでしょうでした。

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