【書評】GA文庫『ゴブリンスレイヤー』

こんにちは、きんどるどうでしょうです。新企画「きんどうが気になってる新刊を代わりに紹介してください(仮)」。今回は期間限定セール中の作品『ゴブリンスレイヤー』のレビューをいただきました。

『このラノベがすごい!2017』総合5位、コミカライズも絶好調でまず間違いなくアニメ化するだろうなぁという人気作。未読の方はこの機会に是非どうぞ。


Web作品から生まれたファンタジー小説「ゴブリンスレイヤー」が本格的で面白い

えー、どうも。空野翔(@RasFortworth)と申します。今回書評に初挑戦しまして「好きな本を読んで感想書くだけで報酬が貰えるなんてヒャッホウ!」といった感じで参加させて頂きました。

GA文庫『ゴブリンスレイヤー』 数多くのゴブリンを殺す男、その名もゴブリンスレイヤー

TRPGというものをご存じでしょうか。「ドラゴンクエスト」などのRPGと呼ばれるゲームの元となったゲームで、ゲームマスターの指示の下サイコロを振って、プレイヤーが冒険を行うと言ったものです。

蝸牛くも著作「ゴブリンスレイヤー」は、TRPGから着想を得て書かれた物語で、そういったファンタジー世界の設定やキャラクターがベースに描かれています。「勇者」や「ドラゴン」「ダンジョン」といった単語に心惹かれる方なら誰でも楽しむことができるでしょう。

さて、お話の内容についてですが「主人公のゴブリンスレイヤーがゴブリンを殺しまくる」といったものです。ただそれだけです。それだけなのに、読んでいるとグイグイと話に引き込まれてしまいます

ゴブリンスレイヤーはゴブリン討伐のみの依頼をこなす冒険者です。ゴブリンを皆殺しにするためだけに、常に策を練って行動して、徹底的に敵を追い詰めます

「サイコロを振らせない」運という要素を無視した冒険者が、ただひたすらにゴブリンを殺すその様子は痛快ですが、同時に疑問も浮かんできます。

彼は冒険者の中でも銀等級という上位のランクの者です。周りの同ランクの冒険者たちは山賊や竜と戦っているにも関わらず、なぜゴブリンだけを執拗に殺しまわるのか……。その謎は先へ読み進めるにつれて少しずつ明らかになっていきます。そしてその謎を追っていくうちに、彼の過去やゴブリンに対する思いが少しずつ見えてくるのです。

冷酷で機械のようなゴブリンスレイヤーの性格は、ヒロインの女神官や異種族の仲間たちと交流していくうちに、少しずつ人間味のあるものへと変わっていきます。そんな彼の成長を見守るのもわくわくすることでしょう。一巻を読み終える頃には、ゴブリンスレイヤーという人間、そして作品の魅力に取り憑かれることでしょう。

小説版はバトルがアツい——AA作品からの発展

これを読んでいる方の中には、もしかするとWeb上で公開されているAA作品を既に読んだ方もいらっしゃるかも知れません。実を言うと、私もその一人です。買うのは嫌だけどどんなお話なのか興味がある——そんなワガママなお方は、無料でAA(アスキーアート)作品のWeb版が読めますので、先に読んでみるのもいいかも知れません。

私が読んだ限りでは、ノベライズ版の一巻はWeb上で公開されている物語の八割程度をリライトしたものになっていると思います。なんだ同じ話なのか、と気を落とすなかれ。小説版は全て文章で表現されるため、それぞれのキャラクターの描写がしっかりと描かれていることに加え、戦闘は水流のごとき勢いで進んでいき、目が離せません

私見ですが、小説版は戦闘シーンにより力が入っており、数段魅力的に描かれているように感じます。

ゴブリンスレイヤーが如何にして数の暴力で襲い掛かってくるゴブリンども(あるいはそれ以外)を屠っていくのか……これを読むことは、この作品の大きな楽しみとなるでしょう。

冒険者たちは刻一刻と変化する状況の中で、必死に知恵や筋力を振り絞って戦います。常に多勢に無勢の相手を強いられる中、ゴブリンスレイヤーと仲間たちが勝利を勝ち取っていく姿はなかなかインパクトがあります。

また、小説版は挿絵が入っており、神無月昇氏が手がけるイラストも素敵です。ゴブリンスレイヤーの無骨さ、異様さが浮き出ているだけでなく、女神官をはじめとする仲間たちも魅力的に描かれています。
AA作品のWeb版では描かれなかった、かっこいいシーンやちょっとえっちなシーンがじっくり読めますよ……。

二巻は「冒険」を始めるようになったゴブリンスレイヤーの物語

さて、先程一巻の八割ほどがWeb版と被っていると書きましたが、二巻以降はほとんどオリジナルの物語で、なんとゴブリンスレイヤーが仲間と共に未知のダンジョンへと潜ります。また、物語の後半には、ゴブリンスレイヤーが過去を回想するシーンもあり、次々と彼を取り巻く謎が解けていきます。

現在三巻までセールをしているので、一巻を読んで気に入った方は一気に三巻まで進むことをオススメします。キャラやバトル、ファンタジー設定など、魅力に溢れたこの小説は今後ますます人気が出てくることでしょう。ぜひぜひ、読んでみてくださいね。

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ゴブリンスレイヤー 1〜3

蝸牛 くも (著), 神奈月 昇 (イラスト)
価格:630円

「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」(……)彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく。そんな彼に振り回される女神官、感謝する受付嬢、彼を待つ幼馴染の牛飼娘。そんな中、彼の噂を聞き、森人(エルフ)の少女が依頼に現れた――。圧倒的人気のWeb作品が、ついに書籍化! 蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー、開幕!

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