【終了】リアル書店員がおススメするKADOKAWA・幻冬舎50%以上OFF小説特集


こんにちは、リアル書店員のケス・ノングです。寒い日が続きますが、本屋の中にいるといつも汗まみれです。バレンタインなんて知らねーよ、と走り回っています。相変わらず新刊が読めていません…。

最近セールが多くてバタバタしますね。じっくりと通常の新刊のおススメや、「このミステリーは」(別の意味で)すごい!」の第二弾を書こうと思っていたのに、急きょ差し替えて、KADOKAWAと幻冬舎のセールからおススメを選んでみました。

両社ともよくセールを行うところではありますが、まだまだおススメはあると思います。すこしベストセラーから外れたところと、王道のベストセラー、両方から選んでみました。

先週のカドカワ・幻冬舎セールよりオススメ小説

くるぐる使い

大槻 ケンヂ (著)
価格:248円 16日まで50%以上OFF
★★★★★ 16件のレビュー

妹の麗美子が二人暮らしの兄の時夫に、宇宙人にさらわれたとある日突然主張する「キラキラと輝くもの」。神がかり的な“力”を持ったがために大道芸をやらされていた少女の哀しい恋物語「くるぐる使い」。少女に憑いた霊とエクソシストとの戦いを通して、憑依現象は現実逃避の妄想だとする「憑かれたな」。――青春の残酷と、非日常の彼方に見える現代のリアルを描く傑作短編集。

グミ・チョコレート・パイン グミ〜パイン編 3冊

大槻 ケンヂ (著)
価格:313〜円 16日まで50%以上OFF

大橋賢三は高校二年生。学校にも家庭にも打ち解けられず、猛烈な自慰行為とマニアックな映画やロックの世界にひたる、さえない毎日を送っている。ある日賢三は、親友のカワボン、タクオ、山之上らと「オレたちは何かができるはずだ」と、周囲のものたちを見返すためにロックバンドの結成を決意するが……。あふれる性欲と、とめどないコンプレックスと、そして純愛のあいだで揺れる“愛と青春の旅立ち”。大槻ケンヂが熱く挑む自伝的大河小説、第一弾!

大槻ケンヂといえば、もちろん筋肉少女帯のボーカルであり、ロックミュージシャンであります。作詞はほぼ彼が一人で担っており、その独特の世界観は、刺さる人には人生変わるほど刺さってきます。そのイマジネーションと表現力を用いて、彼は小説も多数執筆しています。それがまたいいんですよ。その中でもおススメがこの二作。

「くるぐる使い」は短編集ですが、なんと収録作のうち二作が星雲賞を受賞しています。星雲賞は日本のSFファンによる投票で決められる賞であり、そう、つまりこれはSF短編集なのですよ。非日常へと逸脱するイマジネーションと、ミステリ的な合理的な落としどころのバランスが素晴らしく、いったいあんたは何が本職なんだと唸ってしまう完成度です。

「グミ・チョコレート・パイン」はSFではなく、誰もが共感するダメ男青春小説であり、つまりこれはオーケンの自伝的大河小説なのです。ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督により映画化もされました。ハチャメチャながら、「女子にモテたい」というシンプルにして正義である「童貞の真理」がとにかく切なく胸を打ちます。


のほほん雑記帳

大槻 ケンヂ (著)
価格:281円 16日まで50%以上OFF
★★★★* 8件のレビュー

人生は大いなる漠然とした不安との夫婦生活だ。どこへ逃げても逃げ場は無く、眠っても悪夢となって悪妻はやってくる。だから、むしろ自分から悪妻と付き合うようにして、何かと彼女を手なずけてしまえばいいのだ。生きることから逃げないようにして、何とか折り合いをつけるようにするのだ――。折り合いのついた状態を“のほほん”と言う。偉大なるのほほんの大家、大槻ケンヂが指南つかまつる「のほほんのススメ」。風の吹くまま、気の向くまま、今日も世の中、のほほんだ!

そのオーケンはエッセイも超一流です。いや、こっちのほうが面白いかな(笑)? オーケン思想の根本をなす「のほほん」の精神に全編貫かれていて、とにかくロッカーらしからぬ脱力具合が最高。気になった方はサンプルだけでもどうぞ。絶対面白いです。ていうかセールで200円台だから買ってください。損しません。


鹿の王(上下合本版)

上橋 菜穂子 (著)
価格:★★★★☆円 16日まで50%OFF
41

強大な帝国から故郷を守るため、死兵となった戦士団<独角>。その頭であったヴァンは、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。 その隙に逃げ出したヴァンは幼い少女を拾うが!? ※本電子書籍は「鹿の王 上 ‐‐生き残った者‐‐」「鹿の王 下 ‐‐還って行く者‐‐」を1冊にまとめた合本版です。巻末に電子版オリジナルイラストが収録されています。

上橋さんといえば「精霊の守り人」のシーズン2が現在NHKで放送中です。いやあ、このドラマの綾瀬はるか、最高にかわいいですね! アクションシーンも素晴らしいです。

さて、この「鹿の王」、満を持して発表された異世界ファンタジーの新作。相変わらず民俗学の知識をベースにした、がっつりと作りこまれた世界観、魅力的なキャラクターに加え、今回はなんとファンタジーに「近代医学」の概念を導入したのが新しく、素晴らしい。

2015年度の本屋大賞受賞作です。まだ文庫本も出ていない、ハードカバー上下巻の作品なのでこのセールは「買い」ですよ!


青の炎

貴志 祐介 (著)
価格:356円 16日まで51%OFF
★★★★☆ 241件のレビュー

櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。(……)警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。

貴志祐介は「黒い家」で日本ホラー小説大賞を受賞し、その後も超グロ作「天使の囀り」や、映画化もされたシリアルキラー教師によるスプラッタ「悪の教典」などもあって、基本ダークな作風であるかと思われがちですが、いやいや、こんなさわやかで切ない青春小説もあるんですよ。

養父の暴力から妹を守るため、高校生の主人公は完全犯罪を計画します。その犯罪の怜悧な切れ味と、家族の情の部分が絶妙で、とにかく全編に漂う空気感が切なくてたまらないのです。ラストなんてもう…。思い出して涙が。


蜜蜂と遠雷

恩田陸 (著)
価格:778円 23日まで60%OFF+10%ポイント還元
★★★★☆ 83件のレビュー

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた(……)完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

直近の直木賞受賞作にして、今年の本屋大賞の有力候補である、バリバリ旬なこの作品がなんと激安セールです。天邪鬼のケス・ノングは、たいてい賞を取ると読まないのですが(笑)、これは前評判もすごくて読みました。…まいりました。素晴らしいです。

当たり前ですが、本から音楽は聞こえません。「文章で音楽を読ませる」、というのは当然ながらすさまじい技量が必要となるのですが、そんなハードルはやすやすと飛び越え、軽やかで躍動する感動が胸の奥からどんどん溢れ出てきます。気づけば滂沱の涙

素晴らしいです。年に何度か、骨の髄から「小説を読む喜び」が味わえる作品に出合えますが、これがそうでした。


ゴーマニズム宣言1〜9

小林よしのり (著)
価格:まとめ買い 2,482円 23日まで各53%OFF

思想・言論界のみならず、日本社会をリードし、動かし続けてきた「ゴーマニズム宣言」。二十世紀最後の十年間はまさに「ゴー宣」の時代だった。直観知の巨人・小林よしのりが放つ全四十八章には、差別、宗教、個と公、国家、戦争……のちに社会現象を巻き起こす様々な主要テーマの萌芽がすでに見てとれる。神話の幕開きを飾る第一巻、待望の文庫化!

今は単発書下ろしで様々なテーマで書かれている「ゴー宣」ですが、この初期の9巻までの面白さは尋常ではありません。扶桑社の週刊SPA!に連載されていて、その時その時の社会問題に、タブーなしでどんどん切り込んでいき、問題が起きればその顛末までも丸ごとマンガにして即掲載するというデンジャラス企画でした。

部落差別問題に真正面から挑み、差別語規制問題、薬害エイズ問題、そして「あの事件」以前のオウム真理教に戦いを挑み、冗談抜きで命を狙われる事態となる(その顛末までまた描く)。ついには掲載紙がオウム寄りになり(事件前は、サブカルチャーとしてオウムを礼賛する人が多かったのです)、SPA!から去るに至りました。その死闘の記録です(この後掲載紙を小学館のSAPIOに移しましたが、初期のパワーは薄れてしまいました)。

リアルタイムで読んでいた時は本当にどうなるものかと思いましたが、今時代を超えて俯瞰してみるとまた別の面白さがあります。 ※この作品はマンガですが、字がとても細かいので、PCか大きめのタブレットで読むことを推奨します。


いかがでしたか?

他にも探せば面白い本を発掘できると思うのですが、いかんせん、のんびりそれをしているとセールが終わってしまうのですよ。難しいところです。セールだけではなく、次回はじっくりと面白い本も紹介したいと思っていますので、今後もたまに覗いてもらえればと思います。読んでいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人:ケス・ノング

某チェーン書店で文芸書・文庫を担当。自分は人に薦めるくせに、人に薦められると読みたくなくなる天邪鬼。昔は年間300冊は読んでいたが、年々集中力が衰え今は年間80冊くらい。

Amazonプライムのおかげで映画やドラマも見てしまうので全然時間が足りなくて一週間が四週間くらいあればいいのに、とかバカなことばかり考えているからよけい本が読めないという悪循環に陥りがちな中年真っ盛りです。


KADOKAWA・幻冬舎セール、きんどうでの特集記事

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