これは面白いはずだぜ? 書店員の感覚がそう囁く11月の注目小説・文芸新刊

1612022
こんにちは、ケス・ノングです。今回はセール云々ではなく、最近出た本でおススメを挙げろと。きんどうさんも人使いが荒いですな(嘘です。ほとんどは僕が勝手におススメしてます)。

正直リアル書店の文芸書担当とはいっても、当然ながらどれもこれも読んでいるわけではなく、ていうか仕事が忙しくて全然読むひまはなく、どんどこ新刊を買っていくお客さんを見ては「いいなー」と指をくわえながら棚入れしている毎日です

読むのがまったく追いついていません。なので、実際読んではいないものも、「これは面白いはずだぜ」と思ったらガンガン紹介していきます。

書店員が注目してる、11月発売の小説・文芸新刊

いまさら翼といわれても【電子特典付き】<「古典部」シリーズ>

米澤 穂信 (著)
価格:1,480円 14%ポイント還元

『満願』『王とサーカス』の著者による、不動のベスト青春ミステリ、〈古典部〉シリーズ第6弾!(……)折木奉太郎が導き出し、ひとりで向かったえるの居場所は。そして、彼女の真意とは?(表題作) 時間は進むとわかっているはずなのに。 奉太郎、える、里志、摩耶花――〈古典部〉4人の過去と未来が明らかになる、瑞々しくもビターな全6篇。 電子書籍限定、直筆コメント&サイン特典付き!

最近快進撃を続ける米澤穂信最新作。なにせ2015年度は「満願」、2016年度は「王とサーカス」で年末の風物詩「このミステリーがすごい!」二年連続第一位という快挙。さらには今年も「真実の10メートル手前」で三連覇いくのでは、と噂されています。

そんな絶好調な米澤さんの新刊はアニメ化もされた大人気の古典部シリーズ。

短編集なのでさらっと読めそうで、シリーズ入門としてもいいかと思います。そしてなんと電子版は著者直筆コメントとサイン入り!だそうです。どういうものかは買ってみればわかります!


絶対正義

秋吉理香子 (著)
価格:1,210円 20%ポイント還元

範子はいつでも礼儀正しく、一つの間違いも犯さず、また決して罪を許さない。なにより正義を愛していた。和樹は、痴漢から助けてもらった。由美子は、働かない夫を説得してもらった。理穂は、無実の罪を証明してもらった。麗香は、ピンチを救われチャンスを手にした。彼女たちは大いに感謝し、そして、のちに範子を殺した。しかし、死んだはずの範子からパーティへの招待状が届いた。そこで、四人が見たものとは―?

あ、これは読んでいます。さすがに湊かなえ、辻村深月と並ぶイヤミス女王、秋吉理香子。もう、ほんとに腹立つ人を描かせたら天下一品です。

正義感が強く、仲間内から頼りにされる女子。そんな人いますよね。しかしそれがあまりに度を越してしまったらどうなるのか。

うわわわーー。これはイヤだ!! どうイヤかは読んでもらうしかないのですが、とにかく読んでいるだけでうんざりします。なのに放り出さずに続きが気になって仕方がない! 気が付けば驚愕のラストまで一気読み間違いなしです。負のパワー最高(笑)!


ハリー・クバート事件 (上下合本版)

ジョエル・ディケール (著), 橘 明美 (翻訳)
価格:2,000円
★☆☆☆☆ 1件のレビュー

徹夜必至! どんでん返し連続の驚愕のミステリ 国民的大作家は少女を殺したのか? デビュー作の大ヒットで一躍ベストセラー作家となったマーカス・ゴールドマンは、第二作の執筆に行き詰まり、大学の恩師で国民的作家、ハリー・クバートに悩みを打ち明け助言を求めていた(……)スイス発のメガヒット・ミステリ。アカデミー・フランセーズ賞、高校生が選ぶゴンクール賞同時受賞の傑作。/解説=川出正樹

単行本のときに読んでました。今回めでたく文庫化したのでKindle版も値段改定です。どんでん返しミステリの教科書のような作品。ミステリという技巧小説の極みを見るような職人技が楽しめます。翻訳も軽妙で読みやすく、一気に行けます!


クローバーナイト

辻村 深月 (著)
価格:1,188円 20%ポイント還元

鶴峯裕は小さな会計事務所で働く35歳。同い年の妻・志保は起業し、5歳になる長女・莉枝未、2歳の長男・琉大を保育園に通わせる日々だ。端から見れば順風満帆の鶴峯家にも、育児にまつわる難題は次から次へと押し寄せる。ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。新米騎士・裕は、家族の幸せを守るため、右往左往しながら奮闘中! 辻村深月が贈る、子育て世代への高らかなエール!

すみません、紙版も出たばかりでまだ読んでいません。しかし辻村ファンとしてはこれは早く読みたい!としか言えない。白辻村と黒辻村どっちかなー、と妄想しています。

いや、辻村作品は超感動的な白いの(「島はぼくらと」「朝が来る」とか)、ドロンドロンにドス黒いの(「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」「盲目的な恋と友情」とか)とにわかれてるんですよ。

おっとタイトルを調べていて気付きましたが、ちょうど今「島はぼくらと」「朝が来る」「盲目的な恋と友情」はポイント還元結構大きいです! 特に前の二作はもう涙涙で耐えられないので電車で読むの禁止にします。 ポイント還元対象の辻村 深月作品


本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド

喜国雅彦 (著), 国樹由香 (著)
価格:2,160円
★★★★★ 1件のレビュー

本格ミステリ誕生175年目の衝撃! 日本推理作家賞受賞作家が放つ今まで見たことないブックガイド!! ○本当にお薦めしたい古典ミステリを選ぶ「H-1グランプリ」 ○読んで書いて覚える「エンピツでなぞる美しいミステリ」 ○本棚探偵が街で見つけた謎「ミステリの風景」 ○みすを名言集「ほんかくだもの」 ○名作をイラストで紹介「勝手に挿絵」 ○喜国雅彦の本を楽しむ姿を描く「国樹由香の本棚探偵の日常」

ブックガイド系は原則買わないようにしています。だってただでさえ未読本の積読が数百冊あるというのに、頼むからこれ以上面白そうな本を紹介しないで、という感じ。しかしこれは別腹。

語り口の面白さと、読ませるためのサービス精神の工夫、要するにこれ自体がエッセイとして完成されたエンターテイメントとなっているのです。相田みつを風ひとこと詩「ほんかくだもの」とか、皆が無条件にあがめている古典本格を容赦なくクソミソに言ったりとか(その愛ある語り口がまた芸)、本格ミステリファンはこれを読んで自虐的に笑うのが最高の楽しみです。


書楼弔堂 炎昼

京極夏彦 (著)
価格:2,052円 20%ポイント還元

語は呪文。文は呪符。書物は呪具。足りぬ部分を埋めるのは、貴方様でございます――。時は明治三十年代初頭。気鬱を晴らそうと人気のない道を歩きながら考えを巡らせていた塔子は、道中、松岡と田山と名乗る二人の男と出会う。彼らは、ある幻の書店を探していた――(……)移ろいゆく時代を生きる人々の姿、文化模様を浮かび上がらせる、シリーズ待望の第二弾!

シリーズ第二弾。よければ第一弾「 書楼弔堂 破暁」と合わせてお読みください。

京極作品はいろいろ発売されるけど、俺は京極堂シリーズが読みたいんだよ!いつになったら新刊出るんだよ!という方々、とりあえずこれでしのいでおいてください。一番雰囲気が近いと思います。

実味の人物がそれとなくうまく絡んでくるのも妙だし、京極堂シリーズファンにはニヤリとさせられるエピソードもあります。やはりこの人は筆力が素晴らしいです。

おわりに

という感じで、新刊のおススメをまとめてきました。
そろそろ年末のミステリーベスト10が出そろってきますね。近いうちに個人的ベスト10もここで発表させてもらえたら、と思います。ではでは。

この記事を書いた人:ケス・ノング

某チェーン書店で文芸書・文庫を担当。自分は人に薦めるくせに、人に薦められると読みたくなくなる天邪鬼。昔は年間300冊は読んでいたが、年々集中力が衰え今は年間80冊くらい。

Amazonプライムのおかげで映画やドラマも見てしまうので全然時間が足りなくて一週間が四週間くらいあればいいのに、とかバカなことばかり考えているからよけい本が読めないという悪循環に陥りがちな中年真っ盛りです。


この企画について:匿名書店員さんによるキュレーションをやろう

キッカケはこちらの記事『電子書籍をリアル書店への拡販と書店員の副業に活用する新メディアプロジェクトの協力者を募集します』で、電子書籍からリアル書店への誘導。もしくは書店員さんの副業として活用できないかなと。
現在、4名の書店員さんからお申し出をいただき、しばらくきんどうで記事掲載後新たなメディアを立ち上げる予定です。
思うにね、本のプロである書店員さんの専門知識はネットでもっと読みたいし、それはお金になる分野なんですよ。むしろ、わたしは参考にしたいからもっと出てきてほしい。
まだ、書店員さん(匿名)だけですがイベント案内やうちの気合のはいった本棚を見てくれ!なんて形でリアル書店さんとも組んで一緒にやっていきたいと考えてます。電子書籍に読者が流れるだけでなく、リアル書店・書店員も盛り上がるようなメディアを作っていきたいので興味のある方はぜひ、お問合わせからご連絡ください。ちゃんと売上に応じてお金もお支払します。

注意事項:Kindle本の価格は随時変更されています。また、本サイトでは購入された書籍や内容についての責任は持てません。ご購入の前にAmazon上の価格・内容をよく確認してください。良い価格で良い本を。きんどるどうでしょうでした。

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