歴史ifロボットSFから京極夏彦最新作まで!リアル書店で動いていた10月の小説・文芸5冊

1611102
こんにちは、ケス・ノングです。すっかり寒くなりましたね。Kindleを持つと、ひやりとした手触りに冬を感じます。嘘ですが。

さて、今回は『リアル書店で動いていた10月の新刊』がテーマとのこと。おう、これは難しいのが来ましたね。というのは、僕は生来の天邪鬼なので、『売れている』本はそれだけでもう読みたくなくなるのです。みんなが読んでるなら俺は読まなくていーや、と。

また、未読本を溜めに溜め込んでいて、なかなか新刊ほやほやの本に手が回っていないという悲しい現状もありまして、今回は開き直って『リアルでよく売れたし、天邪鬼の僕でも興味ありありでまだ読めてないけどいずれきっと読むぜ!』という文芸書を紹介します。

リアル書店で動いてました!10月の新刊Kindle小説まとめ

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上下巻

ピーター トライアス (著), 中原 尚哉 (翻訳)
価格:680〜円 20%ポイント還元
★★★☆☆ 8件のレビュー

第二次大戦で日独の枢軸側が勝利し、アメリカ西海岸は日本の統治下にある世界。巨大ロボット兵器「メカ」が闊歩するこの日本合衆国で、帝国陸軍の検閲局勤務の石村大尉は特別高等警察の槻野課員の訪問をうける。槻野は石村のかつての上官、六浦賀将軍を捜していた。将軍は軍事ゲーム開発の第一人者だったが、アメリカ人抵抗組織に協力しているというのだ――21世紀版『高い城の男』と呼び声の高い話題沸騰の改変歴史SF。

第二次世界大戦で日本とドイツが勝利、アメリカ西海岸は『日本合衆国』として支配された平行世界――。おお、それはディックの『 高い城の男』ではないかと思ったあなた、その通り、これはあの名作SFの21世紀版アップデートと言えます。しかも巨大ロボ登場で『 パシフィック・リム』要素も盛り合わせ!

この世界では『アメリカが日独に勝った世界』を舞台にした地下ゲームが作られているという皮肉も効いて、発売されるやいなや、東野圭吾すら抜いて文庫売り上げトップに立ちました。既に持っていますが早く読みたい!!


虚実妖怪百物語 序・破・急

京極夏彦(著)
価格:1,400円 14%ポイント還元

シリアの砂漠に現れた男。旧日本兵らしき軍服に、五芒星が染め付けられた白手袋。その男は、古今東西の呪術と魔術を極めた魔人・加藤保憲に、よく似ているように見えた――。妖怪専門誌『怪』の編集長と共に水木プロを訪れたアルバイトの榎木津平太郎は、水木しげる氏の叫びを聞いた。「妖怪や目に見えないモノが、ニッポンから消えている!」と。だがその言葉とは逆に、日本中に次々と妖怪が現れ始める。錯綜する虚構と現実。物語が迎える驚愕の結末とは――。

『10月の新刊』という縛りでいうと、実は少し微妙。というのは、『序』『破』『急』と3周連続刊行という超大作であり、完結編『急』の発売は11月にかかってしまったのです。

それでも紹介せずにはいられない。そもそも長大な作品で知られる京極夏彦なのに、この作品は『京極史上、最長』が謳い文句。しかも内容は…超バカバカしい!! 京極夏彦、荒俣宏、水木しげるなどが実名で大挙登場し、妖怪たちと死闘を繰り広げるというなぜそれが京極史上最長なんだよ!とツッコミながら読みたい作品です。

紙本の『破』の帯文句『巨大ロボ、出撃す』にはのけぞりました(笑)。どんな話なんだ! 実はまだ買ってもいませんが、 近々合本版のKindle版が出るようなのでそれを待っています。


黒い巨塔 最高裁判所

瀬木比呂志 (著)
価格:1,404円 20%ポイント還元
★★★*☆ 3件のレビュー

司法権力の中枢であり、日本の奥の院ともいわれる最高裁判所は、お堀端に、その要塞のような威容を誇っている。最高裁の司法行政部門である事務総局は、人事権を含むその絶大な権力を背景に、日本の裁判官たちをほしいままにコントロールしている。最高裁に君臨する歴代最高の権力者である須田謙造最高裁長官は、意に沿わない裁判官を次々に左遷し、判決の方向さえ差配し、ついには原発訴訟を電力会社に有利になるよう画策していく

うちの店の客層はビジネスマンが多いのですが、そんなおじさまたちがよく買ってくださったのがこちら。著者は33年間にわたり裁判官を勤めてきた方で、その腐敗した実態を世に問うた『絶望の裁判所』などのノンフィクションの著作があります。

その方がついに小説を書いた!というよりは、最高裁判所の堕落と腐敗をノンフィクションで書いちゃうとあまりにも各方面へのインパクトが大きいので「いや、これ小説だもーん」という形式にした、というのが正しいのでは、と邪推します

Kindle版の紹介文『高裁に君臨する歴代最高の権力者である須田謙造最高裁長官は、意に沿わない裁判官を次々に左遷し、判決の方向さえ差配し、ついには原発訴訟を電力会社に有利になるよう画策していく』…これは事実だとするとシャレにならない!


逃げろツチノコ

山本 素石 (著)
価格:1,037円
★★★★☆ 1件のレビュー

夢とロマンにあふれたツチノコ探索記の傑作が、40年以上のときを経て、大人気「黒本」シリーズ(「黒部の山賊」「山怪」等)の装丁を纏い、待望の復刊!昭和40年代に日本中の話題をさらった幻の珍獣ツチノコ。 ツチノコはきっといると信じる著者・山本素石が、同志たちを引き連れ日本津々浦々を駆けめぐる様子を描く、ユーモアたっぷりの怪蛇探索記。

最後に少し毛色の変わった本を。今40代くらいのおじさんたちは子どもの頃必ず探してたんですよ。何を? もちろんツチノコを! 知らない人はもうここ読み飛ばしてしまっていいのですが、「あーうんうん、なつかしー!」と思ってしまったあなたはもうこの本買うしかないでしょう(笑)。40年を経ての復刊です。ツチノコ発見に人生をかけた著者の、汗と涙と悲哀。今だからこそまた違った面白さがあると思います。


最後の秘境 東京藝大―天才たちのカオスな日常―

二宮 敦人 (著)
価格:1,400円 14%ポイント還元
★★★★☆ 35件のレビュー

才能勝負の難関入試を突破した天才たちは、やはり只者ではなかった。口笛で合格した世界チャンプがいるかと思えば、ブラジャーを仮面に、ハートのニップレス姿で究極の美を追究する者あり。お隣の上野動物園からペンギンを釣り上げたという伝説の猛者は実在するのか? 「芸術家の卵」たちの楽園に潜入した前人未到の探検記。

9月発売の本ですが、Kindle版が10月発売ならオッケーとのことで入れちゃいます。いやーこれは売れた売れた! ていうかまだ売れ続けてます。

著者は小説家で藝大とは関係ない人なのですが、その妻が東京藝大出身で、そのあまりの奇行ぶりに興味を抱いた著者が、藝大生にインタビューを重ね、その異常なカオスに飲み込まれていくという本です。

最も難関な絵画科は、その入試の競争率が東大理科三類の3倍以上という。しかしその難関をくぐり抜けた人たちのなんとおかしなことよ。フェンスで隔てられた隣の上野動物園側に『ホモ・サピエンス』という札を勝手にかけたり、入試問題が『人を描きなさい。(時間:二日間)』だったり、エピソード山盛り。

向かい合う『音校(音楽学部)』と『美校(美術学部)』の両極端な違いも凄い。ちょうど今読んでいるところですが、これは面白いですよ!

おわりに

前回紹介した本はいかがでしたでしょうか。波長が合う本がありましたら、これからもチェックしていただけると嬉しいです。

書店ではそろそろ年末の風物詩、ミステリベストが各社出そろってくる時期です。今年の一位はあれかなー、これかなーと思いつつ、読むのは周回遅れの本ばかり。『書店員は本を読む暇が無い』というパラドックスが解決される日は来るのでしょうか……。


この企画について:匿名書店員さんによるキュレーションをやろう

キッカケはこちらの記事『電子書籍をリアル書店への拡販と書店員の副業に活用する新メディアプロジェクトの協力者を募集します』で、電子書籍からリアル書店への誘導。もしくは書店員さんの副業として活用できないかなと。
現在、4名の書店員さんからお申し出をいただき、しばらくきんどうで記事掲載後新たなメディアを立ち上げる予定です。
思うにね、本のプロである書店員さんの専門知識はネットでもっと読みたいし、それはお金になる分野なんですよ。むしろ、わたしは参考にしたいからもっと出てきてほしい。
まだ、書店員さん(匿名)だけですがイベント案内やうちの気合のはいった本棚を見てくれ!なんて形でリアル書店さんとも組んで一緒にやっていきたいと考えてます。電子書籍に読者が流れるだけでなく、リアル書店・書店員も盛り上がるようなメディアを作っていきたいので興味のある方はぜひ、お問合わせからご連絡ください。ちゃんと売上に応じてお金もお支払します。

注意事項:Kindle本の価格は随時変更されています。また、本サイトでは購入された書籍や内容についての責任は持てません。ご購入の前にAmazon上の価格・内容をよく確認してください。良い価格で良い本を。きんどるどうでしょうでした。

[スポンサーリンク]

Follow Me!!

更新通知を受け取る

image/svg+xml ブラウザでプッシュ通知
  • 新着記事
  • セール関連記事
  • 人気記事