【書評】「これは予定された滅びの物語」鳥居とり「天の種」by犬子蓮木

こんばんわ、きんどるどうでしょうです。Kindle作家の犬子蓮木さんから、新しい書評を頂きましたのでご案内っ!今回は鳥居とりさんのファンタジー小説「天の種」の書評です。

天の種

鳥居とり「天の種」書評 by 犬子蓮木

この本のあらすじ

ある王国に『天の種』と呼ばれている伝説があった。
それはつがいで発生し、最初に食事をする前に引き離さなければ国をほろぼす。
引き離すことができれば国は栄える。
ただし、それでも出逢ってしまえば国はほろびる。
そしてどんなに栄えたとしても王が亡くなれば『天の種』は互いに惹かれ、出会い、終わりを呼ぶ。国の何もかもを緑で埋め尽くし、森に変えて……。
この物語は、そんな『天の種』と呼ばれる子供たちと国の女王のお話です。

おすすめじゃない人へ

誤字ではありません。ここは作品の紹介ページです。だけど、おすすめしないことだってあるのです。甘い物が苦手な人にケーキをプレゼントしないように、この作品は人を選ぶ作品であると感じています。このお話は熱く血がたぎるような物語ではありません。
笑えるところもほぼありません。ただ、きれいなお話です。そういったものが楽しめない方は、別の作品をおすすめします。
往古来今、四方上下のそこかしこに別の作品へのリンクがありますのでそちらへ行ってみましょう。世の中にはたくさんの作品があふれています。合わないものを無理に読む必要はありません。

おすすめポイント

去らなくてもいいのですか? まだ興味がおありなのですね? ではおすすめのポイントなどです。
このお話は、予定された滅びの物語だと感じました。
あらすじ(似たようなことが内容紹介に書かれているのでネタバレではないとして書いています)にあります通り、どんなに栄えたとしても王が死ねばそこで国は終わります。王に延命を施せば、国も生きながらえますが、その栄華に次の世代という概念は存在しません。
だから、栄えている国も、女王も、世界も静かに感じたのだと思います。とても静謐で、世界が予定された終わりに近づくにつれて、彼らのもつ特徴的な髪の色のあざやかさが際立ちます。白い壁に明るい絵の具で筆を走らせたように。
そんなコントラストと静寂の世界が、最後までシンプルに綴られています。

まとめ

何度も書きますが、この作品は人を選ぶものだと思います。合わない人は読まなくてもいいでしょう。ですが、そういった作品は、合う人には宝物を見つけたように幸せな気分をくれることも確かです。
興味を持たれた方はサンプルを落とされてはいかがでしょうか。最初の方を少し読んで、何か感じるものがあったならば、問題なく楽しめるかと思います。
また、この作品は谷山浩子さんという方の歌(章題「ソフィエル」が「風のたてがみ」という歌を「エシエル」が「はじまりの丘」という歌)をモチーフとされているようですので、そちらの歌を聴いてみて、それから購入をするという方法もおもしろいかもしれません。
ちなみにわたしは表紙が綺麗だったのでなにも考えず買いました。まあ、そういう買い方もありでしょう。
こういった作品を好むタイプの人には是非、おすすめの作品ですので、この感想文に何か少しでも感じるものがあった方は、購入を検討し、いろいろ試されると良いかと思います。

天の種

鳥居 とり (著)
価格:円

つがいで生まれ、引き離して育てれば国を栄えさせるが、再会すると国を滅ぼして森に変えてしまう伝説の生き物「天の種」。 天の種として生まれた少年少女と、彼らを拾った赤毛の女王の物語。

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