はじめまして、沖縄在住の小説家・神野オキナです。8月15日Kindle版が配信される最新作「リラム〜密偵の無輪者〜」と自己紹介させて頂きます。
本作でデビュー17年。別ペンネームも併せるとこの本で84冊目となります。代表作にアニメ化もされた『あそびにいくヨ!』や、先日完結した『疾走れ、撃て!』などがあり、ミリタリーものからコメディ、SF、伝奇ものと幅広くやってまいりました。
今回はKADOKAWA『Novel0』レーベルから、従来のライトノベルより、年齢層が高めの読者に向けたファンタジー作品を発売します。スタンダードな剣と魔法の英雄譚ではなく、政治と軍事の陰謀と謀略の中を主人公達が駆け抜けていく「ファンタジー世界のスパイ物」という風変わりな作品です。
リラム ~密偵の無輪者~
王も国も意味を失って崩壊した世界。かつて国を為した組織は経済集団と定義され「圏“エスティズ”」と呼ばれるようになっていた(……)いまだ兄の殺意が貿易商の形となって伸びてくる。ある日、レイロウはマリエイラから、圏が侵略の危機にさらされる前にと、ヒウモトとの外交補佐に紛れた諜報を依頼されるのだが―。
「大人になった男たちへ」というレーベルのテーマもあって、派手なアクションだけではなく、異世界が実在したら起こるであろう社会の構造や国際情勢、個人レベルから国家レベルの建前と本音の通し方などの大人なら理解出来る「苦み」も入った物語が可能となりました……あと「大人向けならではの場面」も入っております(笑)
さらに「剣と魔法」、「神話」の代わりに「経済が世界を支配する(経済圏)」、そして「国」ではなく「会社」であるかのような、複雑な世界を編むこととなりました。
その世界にリアリティを持たせるための仕掛け……小道具から、単語、社会構造や地図にいたるまで……からはじめ、キャラクターたちもそれに見合ったバックグラウンドを背負った「過去」がある連中です。物語の本筋ばかりではなく、世界観やキャラクターの横顔や裏の顔も含めた、様々な楽しみ方ができる作品が出来上がったと自負しております。
今回は開幕ということでアクション主体で物語は進み、世界や登場人物たちの複雑さはこれから見えてくると思いますが、その視点のヒントは小説中あちこちにばらまかれています。
鋭い人たちならすぐに見つけられると思いますのでそこもお楽しみ下さい。それらに関する詳細な解説や内幕話はまたいずれ、続編が出たとき今回のように、きんどうさんのところで書かせていただくことになるかもしれません。
ラノベ作家にとっての電子書籍について
私の場合、電子書籍の売り上げというのは本当にレーベルやシリーズによってバラバラで、とあるシリーズは数ヶ月で一ヶ月の生活費になるぐらいのお金を生み出してくれますが、別のシリーズだと1年がかりで日当にもならなかったり……この辺り「書店に平積みになっていて、店内に入ってくれば自動的に見ることが宣伝になる」紙の本と「どう宣伝すればいいのか未だにどこも手探り状態」の電子書籍の違いでしょう。
今の所、紙の本からの電子書籍は、現実の紙の本の売れ行きに比例するといってもいいかもしれません。
ですがいずれ逆転する(あるいは電子書籍オンリー等々、まるっきり『別の商品』として横並びになるか、かつて売られていた朗読カセットテープのように「本に関わる一商品」として認識されるようになる)のではないかとみています。
この「リラム~」の電子書籍版の売れ行きがどっちに転ぶかはまだ判りません。
無事に次回作が出ましたら、この辺のご報告もできればと思っております。
それでは陰謀と経済と、奇妙な世界で展開する「リラム〜密偵の無輪者〜」なにとぞお楽しみに!
神野オキナ最新作 「リラム〜密偵の無輪者〜」
リラム ~密偵の無輪者~
王も国も意味を失って崩壊した世界。かつて国を為した組織は経済集団と定義され「圏“エスティズ”」と呼ばれるようになっていた(……)いまだ兄の殺意が貿易商の形となって伸びてくる。ある日、レイロウはマリエイラから、圏が侵略の危機にさらされる前にと、ヒウモトとの外交補佐に紛れた諜報を依頼されるのだが―。
この記事を書いた人
神野オキナ 小説屋デアリマス
WEBサイト http://okina.razor.jp/
7月15日発売! ちょっとアダルトでハードなファンタジー小説です! リラム 〜密偵の無輪者〜 (Novel 0) 神野 オキナ https://t.co/vW5IOLHltz
— 神野オキナ (@OKina001) July 11, 2016
注意事項:Kindle本の価格は随時変更されています。また、本サイトでは購入された書籍や内容についての責任は持てません。ご購入の前にAmazon上の価格・内容をよく確認してください。良い価格で良い本を。きんどるどうでしょうでした。