本のレビューを簡単に書けるテンプレを考えてみた

この記事はKindle作家”八幡謙介”さんからゲストポストいただきました
1304153こんにちは。ギター講師兼作家の八幡謙介です。
Amazonでレビューが書きたい、でも何をどうやって書いたらいいのか分からない。そんな方は多いはずです。そこで今回私は、テンプレに従うだけで誰でもAmazonレビューが書ける方法を伝授したいと思います。

Amazonレビューに求める内容とは

Amazonレビューには、様々なパターンがあります。相当な読書家の方が膨大な知識を駆使して書いたものや、小学生の感想のようなもの、誹謗中傷、ステマ……。もちろん、何を書くかは自由ですが、せっかくなら役に立つレビューが書きたいと思いませんか? では、役に立つレビューとはどういったものでしょう。
それは、自分がAmazonレビューを参考にして本を買うときのことを考えれば自ずと見えてくるはずです。私の場合、購入前に知りたいのは、以下のトピックです。
全体の雰囲気
明るい話か、暗い話か、猟奇的なシーンはあるか、など。実際読むかもしれないので、あまり詳しく書かれていると興ざめするが、ざっくりとした雰囲気は知っておきたい。
作品の難易度
難しくて最後まで読めなさそうな本はやはり敬遠したいものです。「○○(作品名)が読めたらこれも読める」みたいな例が書いてあると助かります。
読後感
ほとんどの人は、ラストにハッピーエンドを求めています。また、余韻を残して終わる作品が好きな人、全てをきっちりと解決して終わる作品が好きな人、様々です。内容に触れない程度に読後感を明記しておくと、購入の参考になるはずです。
作者の作品群における対象作品の位置付け
息の長い作家や物故作家は、作品点数も多く、しばしばどれから手を付けていいのか分からなくなります。そんなとき、レビューに読書ガイドとして『初心者はこの作品から読んだらいいよ』と明記してあるとありがたく感じます。ただ、この場合は、作者の作品群をある程度読んでいないと書けませんが。
逆に、私が読み飛ばすどうでもいいレビューも上げておきましょう。
「面白かった」など、簡単な感想のみ
何が、どこが面白かったという記述がないと分かりません。
上から目線の批判や、持論を展開しているもの
時々、作者に憾みでもあるのか? といったレビュー(?)を見かけますが、作品のガイドとしては何の役にも立っていません。
作品の内容とあまり関係ないもの(作者自身への批判、当てつけ)
有名賞の受賞作品などに、あたかも自分が内情に精通しているかのようなことを書いている人がいますが、レビューとしてはやはり何の価値もないでしょう。
あらすじや著者のプロフィールなどを書いているもの
著者の生い立ちと作品の関係性を論述しているのならまだしも、あらすじやプロフィールなど、どこでも入手できる情報をレビューにわざわざ書く必要はありません。
やたらと長いもの
そもそも、Amazonレビューを読む際、長文を読む気構えを持っている人はそうはいないでしょう。
実際、こういったレビューはあまり読まれていないのではないでしょうか? 
さて、難しいのは、上記の点を踏まえて、どう論旨を展開していくか、です。実際に書いてはみたものの、途中で投げ出してしまった、あるいは二、三行で終わってしまったという方も結構いるのではないでしょうか?
そこで私は、他者に役に立つAmazonレビューのテンプレを作ってみました。ただ、その前に文章の基本的な作法について軽くおさらいしておきましょう。

人に読まれても恥ずかしくない、レビューの書き方

一人称はどうする?
「僕」、「俺」、「私」、「あたし」、「うち」などなど、一人称の設定で文章の雰囲気ががらりと変わってしまいます。一番無難なのは「私」でしょう。どうしても「俺」とか「あたし」にしたい、という方に反対はしませんが。
文末を統一
「~だ。」「~である。」にすると、かっちりとした印象になります。「~です。」「~ます。」だと、丁寧な印象を与えます。まあ、完璧に統一する必要はないのかもしれませんが、それぞれ、レビュー読者にどういった印象を与えるかは考えてみる価値はあるでしょう。
適度に改行しよう
Amazonのレビューでは、改行されていないものはどこまでも横に伸びてしまい、読みにくくなってしまいます。たとえレビューといえども、読者のリーダビリティを考えて、適度に改行しておきましょう。
その他、やめておいた方がいいこと
キャラを入れる/乗り突っ込みや「w」を多用し、笑わせようとする/「ぁたしゎ」などの特種な表記/比喩などにこだわりすぎること
要は、自己主張せずにさらっと書けばいいのです。さて、文体が整ったら、いよいよレビューの執筆です。

いますぐ使えるAmazonレビューのテンプレート

①全体の雰囲気を一言で(新聞の見出しのように)
②読みやすさ、読みにくさを説明(できるだけ客観的に)
③作品の見所を語る(ここは主観で、情熱的に!)
④気になった部分を語る(上から目線にはならないよう!)
⑤読後感を簡潔に(主観でいいけど、熱くなりすぎないように)
⑥類似本と比較してレビュー読者にアピール(チョイスは慎重に)

では、実際にこのテンプレを使って、私が最近読んだ本の中から、晴海まどか「戦う僕らのRGB」、山田風太郎「甲賀忍法帳」のレビューを書いてみましょう。

レビュー例:「戦う僕らのRGB」

レビュータイトル:清涼感溢れる学園青春小説(①)
とにかく、サクサク読めてどんどんページが進む。この爽快感は得がたいものだ。しかも、人物がよく書き分けられているので誰が誰だか分からなくなるといったこともない。(②)
本作の魅力は、ネクタイの色で学校内での地位が明確に区別されているという設定。いわゆる「スクールカースト」だが、はっきりと色で分けるという設定が斬新。その中で学生たちは様々な人間模様を織りなしてゆく。(③)
ただ、気になったのは、学園ものなのに先生が全く出てこないこと。そのせいで、学園生活がどこか作り物っぽい感じになっている。先生と生徒のぶつかり合いや、禁断の恋などのエピソードを挿入することで、より作品に深みが出たのではないかと思われる。(④)
爽やかな風が吹き抜けるような読後感。読み進めるうちに『そういえばこれってどんな意味?』と必ず感じる疑問は、ラストで提示されていて、軽い驚きと共に作品は幕を閉じる。(⑤)
私はこの手の作品は普段あまり読まないが、爽やかなラノベが好きな方は読んで損はないと思う。(⑥)

「甲賀忍法帳」

レビュータイトル:元祖能力バトルもの(①)
歴史小説だが、文体は今っぽくもあり、難解な単語がほとんど出てこないので、すらすらと読める。(②)
見所はなんといっても、多彩なキャラと、彼らが織りなす変幻自在の忍法! 物理法則を無視した類いのものばかりだが、そんなことは忘れてとにかくのめり込んでしまう。ジョジョや禁書の元祖といった感じ。多少エログロなところはあるけど、そこもまた魅力のうちだと思う。(③)
個人的には、歴史小説なのに「スポーツ」とか「○メートル」とかいったカタカナ語が出てくるのに違和感を感じたが、それを味と捉えるかは読者次第だろう。(④)
血で血を洗う凄惨な忍法の争いの最後は、儚くも美しい幕引きとなり、なんとも言えない読後感が胸に残る。(⑤)
とにかく、ハラハラドキドキしたい方には絶対お薦め! 逆に、きちんとした歴史小説が好きな方にはイマイチかも。(⑥)

いかがでしょうか? やたらと批判的でなく、かといって変にステマ臭い褒め方をしているわけでもない、しっかりとレビューしている印象になっていると思います。
分量的にもこれくらいがちょうどいいのではないでしょうか? 後は各自で、読み所をもっとたくさんかき込むとか、批判を少し増やすとか、調節してもらえればいいでしょう。
上記のレビューでは星をつけていませんが、その点はおのおの独自の基準を設けて点数を付ければいいと思います。その際、文末に、星3つならその理由をきちんと明記すると読者に伝わりやすくなります。
レビューを書くことを前提として読書をするのなら、印象に残ったところに印をつけておくこともお忘れなく。

この記事を書いた人

八幡謙介(やはたけんすけ) Twitter @kensukeyahata
京都生まれ、ギター講師兼作家。中学生の頃よりギターと本に親しむ。
2003年バークリー音楽大学卒業。アメリカ東海岸での音楽活動を経て、渡欧。ハンブルク、アムステルダムなどに滞在し、音楽修行の後、2004年帰国。滋賀県でギター教室を営む傍ら、演奏活動を行う。2009年より、これまでにない斬新な視点のギター教則本を次々と発表。2011年、横浜に移住し、八幡謙介ギター教室を開講。2012年より小説の執筆を開始。
ギタリスト・作家 八幡謙介のブログ http://k-yahata.hatenablog.com

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