Amazonアソシエイトだけでご飯を食べているわたしの9ヶ月間

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こんにちは、きんどるどうでしょうです。昨日国内電子書店の運営者さん飲み会に呼ばれてですね、うちの取り組みをお話して驚かれたので、これまでやってきたことをちょいとまとめておきます。

Kindleで食べるといえば個人出版を思い浮かべますが、これはKindleをテーマにしたアフィリエイトサイトの取り組みでございます。ちょうど今日で9ヶ月目ということもあり、チラシの裏みたいな話です。なお、写真のKindleは新品のフィルムに粗熱をとったご飯を慎重によそっておりますので、くれぐれも真似はしないでくださいね。ちなみにKindleは皿に向いてないわー。

Kindleだけで食べていくためにやったこと

やったことは「ひたすら手数を増やした」だけですけどね。この記事で1323記事。紹介した本は1万冊を超えておりました。いかに面白そうな本・役立ちそうな本を見つけ出して素早く世に知らせられるか。「口を動かすな―、手を動かせ―」という気持ちで更新しています。

人からは「もっと書評をかけー」「もっと管理人の色をだせ!」というアドバイスを頂きますが主役はあくまでも本ですからわたし自身の主義主張とかはあんまりなくて、「カーグラフィックよりもカーセンサー」といいますか、1つの本を100冊売るより、0冊しか売れていないものを1にしまくる!という気持ちでやっております。あとは手作業のこだわり? APIを使ったシステマチックに紹介するサイトさんが主流ですが、作り手さんに敬意を払ってきんどうはWordPressの手打ちHTMLで構築しています。

まあ、技術力不足というのもありますけどね。人力スキルの向上で作業効率をカバーですよ。さて、そんなきんどうのこれまでの活動をお話しながら、今後の展望なんかについてまとめてみます。

最初の1ヶ月目にやったこと

なにはともあれ独自ドメインをとる

元々フリーで編集者をやったりWebサイト作ったりという仕事をしていて副業的にはじめたのが「きんどう」です。基本のコンセプトは海外のKindle本紹介ブログを参考にしながら「とりあえず、新着本を紹介していくべ」くらいのことでサイトを作りました。当時は色々競合サイトがあったわけですがレンタルブログよりも「独自ドメインとって作った方が自由度が高いだろう」と深くは考えずkindledou.comを取得。

しかし、Amazonさんにドメインとサイト名で「商標侵害だー!」と怒られたので「きんどう」(通称:きんどるどうでしょう)で、ドメインもkindou.infoということで11月30日にAmazonからお許しをえてサイトをスタートしました。

で、一番初めの記事はこちら「【新着】本日発売のKindle本 2012年11月1日」(SEO対策で削除済み)サイト開設そのものは11月30日なんですが、記事数水増しのために新着の記事を作りながら過去の記事を同時につくるという無謀な試みを実施していました。なんと、そうすれば2倍で記事数が増えるからね!といっても、さすがにしんどいので11月2日早々でストップしていますが。しかし、久々に見返しましたが初期の記事のデザイングダグダだなー。

競合に勝つための方法が思いつかなかったので手数を増やす

新着系を紹介するサイトさんやTwitterBotが色々あったので、同じことをしていても勝てないわけですよ。孫氏いわく「数で勝負しろ」「無理な時は奇策を打て」なので「1日に10記事は更新する!」という数の勝負にでました。しかし、サイトの基本デザインも固まっていないので記事を作るのが大変でねぇ……本業そっちのけで朝から晩まで記事の制作。

記事を作りながら思いついたデザイン変更は取り入れて更新のたびにテンプレートが変わるというひどいディレクションで更新更新更新。今でも思いついたらデザイン変わっていますけども。

ウィジットを弄り、ヘッドラインを制作し、新しいプラグインをぶち込んでは深刻なエラーを引き起こすを繰り返して今の基礎デザインにたどり着いています。

だいたいこの時期は「昼に起きる > サイトを更新する > 朝6時頃寝る」という状態だったかなぁ。

記事制作の基盤もできたので、インタビューをはじめる

サイト名からわかるとおり「水曜どうでしょう」をリスペクトしているため、最初の企画はもちろんインタビューです。Kindleをこれから支えるのはKDP作家だ!という意識は最初からあったので、面白そうなKDP本の拡販に繋がるようなインタビューをこれも毎日の更新を義務付けました。「100回できたらAmazonさんにインタビューする!」という目標を立ててなんとか129回実施しました。Amazonさんにインタビューお願いしたら「無理」と言われちゃいましたけどね。

2〜3ヶ月目にやったこと

無料本の毎日紹介をはじめる

1月20日に忌川さんのBLOGで「無料本を探す方法」という記事で紹介されたおかげでアクセスがドバっと増えてですね、それまでたまにやってだけの無料本紹介を毎日やることになりました。

……これがねぇ、今はKindleストアのソート機能が優秀になったので負担は随分減りましたが、当時はカテゴリーやソートがムチャクチャで探すのに和書洋書あわせた全部のカテゴリーを1つ1つチェックして確認という辛い作業でした。だいたい2時間くらいかけてたなぁ、毎日。

18時更新で検索に反映されるのが19時頃だったから晩飯も食べられない……。でも、紹介した著者さんや読者さんから感謝の言葉を頂けるので頑張るしかねーなーと未だに続けています。せっかくだし著者からコメントももらおうと途中から告知依頼なんかも受付だしましたね。今はもう完全な習慣です。飲み会でも旅行でもデートでも、18時〜19時はPCに齧りつくぜ!

つんどく速報さんに寄稿する

自サイト単体で読者を集めるのは無理があったので、相互RSSとコンテンツの寄稿という形でつんどく速報さん(旧:キンドル速報)に非リンクをいただきました。

その後他のサイトさんと相互リンクを増やして2ちゃんまとめっぽい戦略を取るわけですが、更新速度の都合でRSSはうちの記事だらけだわ、リンク先サイトは片端から潰れていくわでなんともな状況になりましたなあ

セール情報に敏感になる

今は毎月更新のセールでしたが、当時は毎週更新のセールだったのでセールのはじまりと終わりはテンヤワンヤで更新していましたなあ。もちろん公式セール以外に出版社別セールを探しだしたり、今はほとんどなくなったAmazon特集ページを発掘したりと「普通にKindle触ってるだけじゃ気づかない情報を読者に変わってお届けする」ために「安イヨー安イヨー!」をウザいほど連呼していましたなぁ。今も変わってないんですけど。

過去記事を有効活用しだす

Bufferというツールがあってですね。これはTwitterで予約ツイートができるという優れものなので過去記事の紹介用に活用しだしました。これで過去記事をつぶやくことが増えたために「@kindouzonはbot」という疑惑を与えちゃっております。1日10回までしか使えないからしつこくない程度だと思いたい。

きんどるどうでしょう倶楽部をGoogle+に設立する

KDP作家さん向けのマーケティング情報などを配信していければなぁと試しに作ってみたものの。あんまり有効活用できていない。今後も陽の目をみることはないんじゃなかろうか……だいたい何か聞かれるのはTwitterかメールフォームだしねぇ。 → 現在閉鎖しました

ウィッシュリストでSPAMが届くようになる

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KDP作家の吉野さんウィッシュリストでプレゼント交換を皮切りに「応援するならSPAM」というジョークを流行らせようと頑張りだす。2ヶ月弱で17缶、約6キロの塩漬け肉が届いて食生活が激変しました。さすがに体調がおかしくなるので、現在は「身体に良さそうなもの」「面白そうなもの」を中心にリストに追加して贈っていただいています。

最初はギフト頂いたらお礼記事を書いてたのですが「自慢か!」というツッコミや「プレゼントを贈れば取り上げられる」という風潮が生まれそうだったので自粛しはじめました。それでも今でも2,3日に1回食べ物を頂けるので私の食生活のほとんどはギフトで賄われております。

今はコーヒー豆が2キロ弱、ジャムが5瓶、お茶・紅茶類多数、麺類にカレー、クッキー、佃煮、味噌などなど……が食料庫にある。ちょっと前にテレ東だったかな「Amazonだけで生活できるか」という番組がありましたが、そんな感じの食生活ですねえ。米・野菜・ギフトが毎日の食卓。読者さんに日々感謝ですよ!写真のSPAMと豆腐の上の岩のりがギフトですわ。

4ヶ月目以降

これまで2足のわらじ生活をしていましたが3ヶ月目終了の時点で……まあ、時給200円くらいにはなっているかなぁ……という状態だったので、400時間くらいサイトにつぎ込めば暮らしていけるという計算が成り立ちました。「ギフトで肉類も届くし、専念してもやっていけるんじゃね?」というノリで新規の本業活動は終了してきんどうに専念です。それだけSPAMは力強かった。きんどうをここまで育てたのはSPAMを贈ってくれた方々の力が非常に大きいです。

Amazonさんは是非ともSPAMをあわせ買い対象プログラムから外して頂けるようにご検討ください。読者さんに申し訳なさすぎてウィッシュリストにいれられない。

PVよりもコンバージョン率の上昇を目指す

アフィリエイトだと話題になるのはPVなんだけど、アダルト本とか紹介するからうちってGoogleアドセンス貼れないんですよね。PVいくらあっても仕方ない、むしろアドセンスのスペースがあればKindle本を1冊でも紹介したほうがサイト目的に合致する!ということでコンバージョン率の向上をテーマに据えてデザインや紹介方法を意識しました。

売上げデータを元に過去記事を修正し、新規の本選びの参考にしてと分析に時間を使うようになりましたねえ。結果、コンバージョン率が一般的なサイトの数十倍という数字になっています。今でも維持できているのですけど、これは売上データとにらめっこしているおかげだと思う。

ここまでやってようやく情報商材で見かける「アフィリエイトで毎月10万円のお小遣い☆」に近い数字にまでたどり着けました。アフィリエイトの10万円の壁は修羅道すぎると思うんだけどもねえ。普通に働いた方がよっぽど効率が良いよ絶対。

怠けられない仕組みを作る

フリーランス歴これで3年目なんだけども、専念して時間を作ると途端に怠けるので毎日の更新ノルマを作りました。「月曜日はビジネス・読み物・雑誌類!」「火曜日は女の子向け!」「水曜日は少年・青年向け!」「木曜日は小説・ラノベ!」「金曜日はセール本・エロ本!」+毎日の無料本とインタビュー+KDP系の新刊を3日おき+突発セールの記事やニュース記事。土日はフォローしきれなかった記事の予備日と、余裕があった時の特集用。

それでも余裕があればマーケティング論とか売り方系の文章を書こうと決めているのですが、毎日のノルマに追われすぎてオリジナルの記事を書く時間とれてないんだよなあ。ネタはいっぱいあるんですけども。自分で文章を書かない分は寄稿システムで誤魔化していたのですが、こくぼしんじさんの定期連載が終了したので自分で穴埋めしないといけない。

そんなこんなでガチガチにノルマを課しているので怠ける余地はなく、毎日の更新ペースを維持できております。さすがに6ヶ月目になると自分の中で習慣化して随分楽に更新できるようになりました。

インタビューは都合で130回の公開に時間がかかったり、Amazonに「お話することはできません」と言われてモチベーションに響いちゃってさ……。2ヶ月ほど更新止めていたのですが再開希望の声をいただくのでそろそろボチボチやっていきます。はい。

プロの著者にKindle本リリースをお知らせする

何回か著者さんに「紹介ありがとー!」と連絡をいただくようになったので、紹介記事を書いた後にこちらから著者本人に「Kindle化されてますよー」と連絡をするようになりました。

おかげでアルファツイッタラーな著者さんにサイトを紹介いただくようになり、マンガ家さんや編集者さんからフォローされたりと良い関係が生まれてきました。これは中々の財産になってきていると思う。

今後のきんどうの行方

専念したおかげで、月々の販売数は街の中規模書店と同等くらいで食べるのにも困らない程度になってきたかと思う。昼に起きて4時に寝るという歪んだ生活は変わってないんだけどねぇ……。アソシエイト・プログラムの規約上数字はだせないけども。そろそろ洗濯機と電子レンジ、炊飯器を揃えた文化的な生活も夢ではないかもしれない。(Twitterで昨日話題にしましたが、お金が無くて買いそびれて以来、手洗い・自然解凍・土鍋で3年生活してます。もう無い生活に慣れちゃった)

それでも毎日の変動が激しいので、中々生活は厳しいですな。安定を求めると企業や個人から広告なんてことになるのですけど、提灯で本を紹介しても売れないからねー。今は気ままにのべつくまなく紹介しているので、出版社や個人からお金を貰って偏向はさせたくないなーというのが本音。

以前は表紙制作やKDPプロモーションのコンサルとかやろうかなーと考えていたけども、結局それをやって「うちで作った本です!買ってください!」とやると、ここまで頑張った信頼を失うだろうということで凍結中。

今は、最初に書いたとおり主義主張とかなく「面白そう」なコンテンツ発掘に専念していきたいなーと思う。育てたり、新しいことをするのは著者・編集者・出版社の領域じゃないかなと。このままのペースで頑張り続けると1年程度でAmazonアソシエイト最大の8%(月10万アイテム以上の販売)と大型書店なみになれそうだから、まだまだ頑張りがいはある。

一人でやり続けられるかは不安がありますけど、スタート初期の数倍の作業効率で回しているから、もっと効率化すればなんとかなるでしょう。iMacも買ったから肩こりは解消されつつあるし!

それでもいずれ商業的にやってみたいなーと漠然と考えていること

1.KDPと紙出版の橋渡し
これはちゃんと実績ある大手出版社と組んでプロジェクトを回してみたい。結局、ネットでだけ盛り上がっても現実に影響力がないとKDPに先が無いからね。それを上手くサポートできる出版社さんと組んでなら、うちも尽力したい。アイデアや紹介したい作家さんと売り出し方の案がそれなりにあるので、KDPに興味ある出版社さんは一声ください。紙をやっているところで是非。今ならきんどうのマーケティングデータ付きでプレゼンするよ。

2.KDP本やボーンデジタルのもったいない部分を変えていきたい
色々紹介していて強く思うのは「もったいない」という気持ち。タイトル・表紙・内容紹介にもう少しこだわれば売れそうなんだが……という本が多いのですよ。これまで相談乗ってアドバイスをしても「いやー、そこまではできないですよー^^」ということで諦めちゃう人が多いので、こちらとしてもやるせない。

なんとかしていければなぁと思うが、あんまりタダで労力さくと疲弊するし余裕もない。お金を貰ってしまうとメディアとしてのジレンマもある。Web製作会社や電子出版社での制作物見ていても「なんだかなあ」という感じでじれったい。

ここでパートナーに参加してもらってというのもあるけど、人が増えると揉め事の原因にもなるのでどうしたものかと思案中。

3.後進の育成
思ったよりKindle本紹介サイトが増えないので、Kindle界隈の盛り上がりがいまいち伸びてない気がする。新しく生まれたところはこまめにチェックしてツイートしたりはてブをつけるのだけど続くところが少ないね……。そして以前KDP作家さんに「きんどうには女の子分が足りないので女子大生の書き手をいれてください」と言われたので、いまは自分の女子力を高めて頑張っているけども、たしかに少女コミックやBL本の紹介にパンチ力が足りていないかもしれない。ここは大きな課題ですな。

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