世界一即戦力な『アンチファン』と付きあおう!覚えておきたい3つの類型と任せたい5つの役割

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こくぼしんじです。『あな神』も第7回。
みなさん「アンチ」に極端にビビりすぎというか。彼らは力強い味方になりえる、目に見えるユーザーです。もちろん、相手にすべきではない”アンチ”もいますが、きちんと対応すれば、彼らはあなたのブランド価値を裏付ける強力な助けになります。
そこで前回に続いてステップ3「継続(断行)」の続きをお話したいのですが、ひとまず前回話題にした”批判との付き合い方”について補足の説明をいたしますね。
今回のテーマは大きく2つ。1つは「炎上マーケティング」と『おみこし理論』の差異についての補足。もう1つは、元々話す予定だった「アンチさんと戦略的互恵関係を構築する方法」です。
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では行ってみましょうか!
これまでのあなたも神になれるはこちらから

「炎上マーケ」と『おみこし理論』の境界線

誤解というか、ついに来たツッコミがコレ。
  ↓  ↓  ↓
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※『炎上マーケティング』……ネット上で問題発言や暴言などを繰り返し、騒動を起こしてアクセスを集めることにより、商品やサイトの認知度を高める手法。
まず、本連載で紹介している『おみこし理論』が一種の炎上マーケであるかどうか。その判定は、読者であるあなたにお任せします。こればかりはどんなに言い訳したってムダなんで。ただ、お願いできるならば、第1回から全部読んだ上で判断してくれると嬉しいです。
実際、本連載がネットでバズることを狙っているのは事実。何しろ、こんな自意識過剰な中二病コンテンツ、バズって後の知名度アップにでもつながらなかったら、間違いなく生涯最大の汚点ですから。そういう意味ではオレも必死です(笑)。
ただし、『あな神』で語っている『おみこし理論』と、いわゆる炎上マーケティングの間には、一応の線引きがあります。ザックリ言うとこんな感じです。

いわゆる「炎上マーケティング」の手法

・アンチの罵倒に、同じく罵倒か、挑発で返す。
・異論や批判は無視なりブロックした上で、さらに自己主張を繰り返す。

『おみこし理論』の手法

・アンチに何を言われても、基本は放置。
・異論や批判に対しては「人格攻撃を伴わない限りにおいて」平和に意見交換する。
(人格攻撃まで入った批判を相手にしても議論にならないので、その場合は放置)
仲間やファンといった支えてくれる人あっての方法論なので、大義もないまま好き勝手に暴れるような愚策はとれない。
要は、わざわざアンチに対して言い返したりしなくていい、というより「すんな!」というコト。まあ、逆に言うと「こんだけしか違いがない」とも言うんですけど。
しかしながら、これだけで随分変わるんですよ。炎上マーケティングと『おみこし理論』では、行き着く結果が。

炎上マーケティングは「間尺に合わない」

炎上マーケの手法が持つ最悪の欠点、リスクとは何か。
一言で言うと、大した意味もなくケンカや揉め事ばかり起こしている人についていくのは疲れる……という理由で「仲間(※)」すら離れてしまうコトです。
※「仲間」と「ファン」の明確な区別は、第4回で詳しく解説しています。
……別に特定の人をDisりたいワケじゃないんですけど、いわゆる「炎上マーケの達人」みたいな人たちって、みんな良くも悪くも「一匹狼的な存在」じゃないかと。
たまーに組織を率いる社長さんとかでもいますけど、そういう人の経営する会社はやっぱりというか何というか、完全実力主義&人材なんて使い捨てでOK! みたいな、イケイケドンドンだったり(笑)。
煎じ詰めれば、「仲間なんて誰もいらない」って考えの人じゃないと続けられないんです。いわゆる「炎上マーケティング」は。そもそも、仲間を大事に思う心が少しでもあったらできませんよね、問題発言の連発なんて。トラブルの火の粉が飛んだら申し訳ないし
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オレの語る方法論が果たして炎上マーケかそうでないかは、数年後に他ならぬオレ自身が気心の知れた仲間やファンに囲まれてワイワイやっているか、あるいは一匹狼として吠え続けているか……それこそ「結果」で判断した方がいいのかも知れません。

誤解されやすい?「アンチを作れ」の本来の意味

一応、誤解のないように書くと、この通りです。
  ↓  ↓  ↓
「わざわざ人様にケンカなんか売らなくたって、あなたが何か新しいコトを始めたり、少しばかり身の丈に合わない夢を語ったりするだけで、懐疑的なアンチは自然と生まれる。よって最初から、アンチが生まれるコトを前向きに受け入れるぐらいの意気込みで、平和的なPR活動を続ければいい」
結局、アンチが生まれるコトに恐れや戸惑いを感じている読者さんに向けて「アンチが生まれるのって、必ずしも悪いコトじゃないんだよ!」というコトを伝えたくて書いているため、言葉がキツくなったのかな……とも。
いずれにせよ、この説明で誤解がいくらか解ければ幸いです。

アンチが生まれるメカニズムとは?

ようやく、本来予定していたお話に入れます。
これまで『あな神』では、「アンチが生まれるのは仕方ない」「懐疑や批判の声を浴びずにメジャーになるなんて今の時代じゃ無理!」といった発言を繰り返してきました。むしろ懐疑や批判、さらにはアンチの存在をも逆手に取って有効活用しようじゃないかと。
第5回ではその第1歩として「批判の切り分け」を解説しましたが、今回お話したいのは、さらに進めて「アンチが生まれるメカニズム」および「アンチの有効活用方法」となります。
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読者さんに向けてアンチへの対処法を語ることが、同時に自分のアンチさんに対する最大級の挑発にならないか……というのが、本連載における目下最大の悩みどころです(笑)。

あなたの前に現れる、代表的なアンチ3種類

あなたがKDP作家として作品を書き続けたり、あるいは発言したりを続けると、望むと望まざるとに関わらず次第にその影響力は大きくなり、やがてはアンチの反発を招きます。
そのアンチを、第5回で紹介した批判の時と同様、まずは冷静に切り分けましょう。

1.不安系

最も多くのアンチは「不安」から生まれます。妬みとか嫉妬じゃなく、ただ不安から。
新しい存在が台頭することで、自分の立ち位置が揺るがないか。あるいは、自分のそれまでの生き方が(相対的に)否定される結果になりはしないか。その不安としっかり向き合えない人ほど、「出る杭を打つ」という手段で今の自分を肯定(防衛)しようとしてしまうワケです。
例を出すなら、電子書籍の普及に対して紙の出版サイドから頻出している多くの批判もこの類。編集がついてない、校正や校閲がなってない、だから電書は出版物としてレベルが低い、とか。
要は、既得権益や自身のアイデンティティが失われることに対する不安や恐れから、新しい芽を潰しにかかるタイプのアンチです。

2.売名/自己顕示系

いわゆる「目立ってる人にいちいちつっかかって自己顕示欲を満たしたいアンチ」。オレも過去には何回か、売名目的でやったことありますゴメンナサイ。だって「そりゃ違うだろ!」「極論すぎだろ!」って思えちゃう有名人の発言が、TwitterやってるとTLにガンガン流れてくるんだもん……(言い訳)。
圧倒的な知名度やステイタスを持つ相手が、一瞬でも自分の挑発に乗ってくれたら儲けもの……という考えから入ってくる「ゲーム感覚のアンチ」とも言えます。

3.意識高い系

上の2.と似ているんだけど、違うのは根底が売名目的などの損得感情ではなく「好意の裏返し」であること。感情が出ている分、こじらせると始末に困るタイプのアンチです。
ハッキリ言うと彼ら、本心ではアンチじゃなく、むしろ「あなたとお友達になりたい」と思っています。
けれど、できれば付き合う際には自分が「頭を下げられる側」でありたい、素直に頭を下げたくはない、あるいは相手の軍門に下りたくはないというプライドがあるのか、最初はアンチを装って突っかかってくる……そんなパターンです。
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言ってしまえば「人付き合いの距離感や呼吸が分かってない相手」なので、可愛さ余って憎さ100倍じゃないけど、対処を誤るとストーカーになりやすい(笑)。
あとはせいぜい、プライベートで元々仲が悪いとか、実際に何か不都合を受けた恨みがあるとか、そんな程度。ごく一部の例外ですね。少なくとも、自分から悪口などを吐いて炊きつけたりしない限り、ほぼ全てのアンチは上述した3種類に集約されます。

アンチさんと友好関係は無理でも……戦略的互恵関係なら……結べる!!

さて、これまた言葉遣い1つで炎上しそうな綱渡り系の話なんですけど。
アンチにはアンチにしかできない役割があります。言ってしまえば、仲間やファンではできない役回りを担当してもらえばいい……というか。アンチならではの役割と、アンチがもたらす良い側面について理解をより深めれば、元々は頭の痛い存在だった彼らとも暗黙的なパートナーシップを組める……そんなやり方をお話しましょう。

アンチの役割、アンチにしか出来ない役割とは?

1. 完全無報酬で動く「宣伝係」として

多くの人がステマに辟易している今の時代、「これはいい!」「面白い!」「必読!」などといった真っ正直な褒め言葉に多くの人は群がりません。メディアの宣伝効果が弱くなっているのも、そのため。むしろ今は、アンチによるDisの方がアクセスアップの起爆剤になってしまいます
まあ、こうした現状こそ、炎上マーケティング誕生の背景なんですけど……。実際問題、私が運営しているKindle本プレビューサイト『きんぷれ!』においても、アクセス数が仏恥義理(ぶっちぎり)の最高を記録したのは、ある方からサイトの運営方針をTwitter上でDisられまくった日です。
その方に対する嫌味でもDisでもなく、単に事実として。
→上で紹介したアンチの中では、「1.不安系」がこの役割に向きます。第5回で紹介した「批判の切り分け」を参照し、脅威度の高い批判のみ適切に対処しつつ後は放っておけば、いつのまにかアンチもあなたの「引き立て役」になってしまうという具合。

2. 身内の結束を促す「分かりやすい敵」として

これは、KDP作家さんにはちょっと無関係な話だけど一応。
要はヤクザや暴走族、宗教、軍隊といった「敵を必要とする組織」における、アンチの存在意義なんです。「何としても敵対組織や異教徒、敵国を倒すんだ!」という論理で身内をまとめる。そのための「必要悪」と言ったらいいのかな。「和をもって尊しとなす」的な日本人の感性には、根本的に合わないやり方です。
→基本、そんな事態は起こらないと思いますけど、第3回で語った「弱者を糾合し既得権益に対抗可能な反乱軍を作る」というやり方は、一応ここに該当します。

3. 上手に「転向」させれば、強力な味方になる可能性も大

これもアンチゆえの特性。
いわゆる「転向者」というのは、最初からファンや仲間だった人以上に忠誠心を発揮する――そんなことが多々あります。例を1つ出すなら、愛煙家がいったん禁煙に成功すると、元々タバコを吸わない人以上に煙を気にするようになるとか。
なぜそうなるかと言うと、アンチだった人がファンに転向し、それまでDisっていた相手から改めて認められようと思ったら、他の味方以上に、組織なり集団に対して忠誠心や誠意を示さなくてはいけないからです。あるいは、そうやって過去の後ろめたさと決別したいという強い思いの表れ。
悪く言えば、そうした気持ちを逆手に取れるというコト。アンチさんを上手に説得し、転向させて味方側に引き込んだ場合、何ができるか。
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具体的には、失地回復や名誉挽回にかける彼らの意気込みを利用して、生え抜きの仲間にはとても頼めないような「汚れ仕事」「分の悪い仕事」「身内の憎まれ役」をも頼めるワケです。

→比較的転向しやすいのは「2.売名/自己顕示系」と「3.意識高い系」のアンチさん。どちらも内心では大なり小なりあなたとお近づきになることを望んでいるので、あとはあなたが、どういうスタンスで相手と「お付き合いしてあげるか」です。

4. ブランディングの最終的なキーマンとして

第5回で先に書いてしまった役割ですが、改めて。
ポジショントークやステマが猛威を振るう今の時代において、真に評判の良さを「担保」できる存在って、実はアンチ層「だけ」なんです。あなたなりあなたの作品を褒めるメリットを全く持たないアンチが、それでもなお褒めてくれるようであれば……褒められた対象は間違いなく「本物」であると信頼できますよね。
ちなみに言うと、過度に絶賛されているものに対して外野から「アレじゃ宗教みたいだ」という批判もよく起こりますが、コレも同様。気にすることはアリマセン。なぜなら、批判であると同時に「宗教的なレベルで人を虜にしてしまう」ほどの魅力をアンチ側から担保しているのと一緒だから。
よって実はかのAppleもAKBの運営側も、こうした批判を放置しつつ、内心ではほくそ笑んでいるワケです。「無償奉仕で我々のブランディングを完成させてくれて、あざーす!」って。

5.「見つかりやすさ」向上の一助として

最後はコレ。いま、電子書籍の世界では最大の関心事になっている問題です。
「見つかりやすさ(ディスカバラビリティ)」。要は、膨大な数の商品が並ぶAmazonなどの販売コーナーなり、ネット上の広大な情報の海から、自分なり自分の作品をいかに見つけてもらうか? ……という概念なんですけど。
実は、この「見つかりやすさ」を高めてくれる存在が……ファンや仲間よりも、むしろアンチだったりします。
いわゆる「炎上」の事例を想像してみて下さい。最初に騒ぐのは誰ですか? って話。ファンですか? アンチですか? ……もちろん後者ですよね。
また、2ちゃんねるの「WATCH板(通称:ヲチ板)」もそう。彼らはどこからともなくツッコミどころの多いページを見つけてきては、笑いのネタ兼監視対象にするワケですけど。アレだって、言ってしまえばアンチ特有の「あら探し好き」な部分が発露された結果です。
もちろん、真に面白い作品をどこからか発掘してくる、優秀な編集者やインフルエンサーも沢山います。けれど、アンチから冷やかし半分に目をつけられ、笑い者にされるようなケースを逆利用するぐらいのしたたかさも、今後さらに大きくなる電子書籍市場でブレイクするためには必要だと考えています。
たとえばの話、最初は晒されるような形で作品を取り上げられた作家さんが、批判にもめげず何作か書き続けて、いつの日か本当に面白い作品を書けるようになったら……。そこにはドラマと感動が生まれますよね。「アイツはダメじゃなかった!!」って。
→「見つかりやすさ」を高めてくれるのは主に「1.不安系」と「3.意識高い系」。余計なコトまで見つけ出してくるのは正直困るけど、目立つ際の助けになるのは確かなので、そこは目をつぶりましょう。あなたに対する執着心の強さを利用する関係上、執着心の薄い「2.売名/自己顕示系」タイプは、この役割をあまり果たしてくれないはずです。
(あとはまあ、無料で使える「校正者」「校閲者」としての役割もアンチさんには期待できるんですが、そこはあんまり書くと挑発っぽくなるので、項目にまではしませんでした)

おわりに

さて、いろいろ分かったようなツラで書いてしまいましたが……そろそろ「策士、策に溺れる」じゃないですけど、発言や論旨の自己矛盾などが出てきてないか、内心ではブルっていたりします(笑)。
まあ、あんまりツッコミを気にして連載のスピードが遅れてもしょうがないので、以後何かツッコミがあった場合は、よほどの矛盾点が露呈したとかって話でもない限り、KDPでリリースする際にお応えしようと思ってますが……。
次回からは、いよいよ全行程の中でも最難関となるステップ「断行」に入る予定です。ではまた!

この記事を書いた人

本名:小久保真司(こくぼしんじ)
1974.10.12.うまれ。
東京都台東区の山谷地区出身。慶応義塾大学総合政策学部を卒業後、専門学校や声優養成所の事務員として働きながら漫画原作者に師事し、シナリオライターに。コンビニ向けのペーパーバック漫画やゲームのシナリオライターとして活動する。現在は通常のライター業も請けつつ、KDPでオリジナル作品を発表中。他に、自分と同じKDP作家を支援する活動も行なっています。
→『きんぷれ!』(http://kin-pre.com
Kindle本「DISTANCE (がんばれ!アクターズ戯曲シリーズ)」好評発売中

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