わたしんちロボット住宅「うっちー5LDK」を執筆したなかせよしみさんにインタビュー

1303101こんばんわ、きんどるどうでしょうです。
いま話題、もしくはこれから話題になるであろうKindle作家にインタビューするKDP最前線。今夜はその第72回。
オール電化ならぬオールロボット住宅「うっちー5LDK」を執筆したなかせよしみさんです。
なかせよしみさんには本作執筆のキッカケやオススメのポイントをなどを語っていただきました。もちろん、本作はAmazonKindleで無料で試読が可能です。さぁ、いったいどんなお話が聞けるのでしょうか。

うっちー5LDK
新居は全室ロボット化住宅だよ!「Utility Cooperative Housework Integration Equipment」通称「うっちー」。ロボット建材を用いた「次世代型生活支援」住宅に関わる人たちを描いたSFコメディー読切り漫画連作4編を収録
価格:200円
評価:★★★★*,3件のレビュー
Amazon.co.jpで詳細を見る

インタビュー with なかせよしみさん

――この作品を書いたキッカケを教えてください

長年、創作漫画同人誌の世界で活動していますが、「商業漫画誌での活動を広げるよう」周りの勧めもあり、そのための中核キャラを考えていました。以前より自律型のロボットの話をよく描いており、それに私のもともとの専門分野だった建築工学の題材を盛り込めるキャラとして「うっちー」を着想。「うっちー」にまつわる様々なエピーソード通して「住宅」や「建築」について物語りたいと思いました。

――作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?

表面上はSFコメディ漫画ですが、中核は建築論、住宅論。
難しく、「専門家だけのもの」と考えられがちなテーマをキャッチーに、そして誰にでも判り易く見せることを目的としたシリーズです。
SFには興味なくとも、お子様からご年配の方まで幅広く読める内容を目指しました。

――作品を書くうえで悩んだところは?

商業漫画誌に売り込むために製作したのですが、商業のニーズとの兼ね合いが難しい作品でした。運良く、2編まで雑誌掲載に漕ぎ着けましたが人気は得られなかったようで3編目の掲載が見合わされ、以降、放置していました。しかし、続編を描く意欲は強く持ち続けており、そのいい機会にでもなればとKindleに出しました。

――執筆にかかった期間はどれくらいですか?

中核キャラクターの「うっちー」は2007年初頭に着想。商業展開とエピソード作りに迷う傍ら半年後にパイロット版「オシヲすたいる」を発表。1年後の2008年に「うっちーマイホーム」が完成。以後2編は2009年に執筆しました。

――どうしてこのタイトルにしたのですか?

当初の構想では、「うっちーマイホーム」の理美には対比のために「うっちー大好きな弟」がいて、「家族3人+うっちー」で4部屋の「うっちー4LDK」というタイトルでした。構想中に、弟が居ない方がコンパクトな作品になると気付いたので家族数を減らして「うっちー3LDK」にしたのですが、同人発表の際「一戸建てなのに3LDKは少なすぎだろう」とつっこまれたので、Kindle化の際に部屋数を2つ増やしました。

――この本を紙で出したいという出版社が来たらどうしますか?

…まあ、ないでしょう。
この作品は内容的にも私のマンガ力的にも、現在の紙媒体では展開しにくいものであることを経験しました。それをあえて紙で出す会社が来たとするなら、まずは「本気?…またまた〜」と言います。でも、先方が本気なら、綿密な販売および展開計画を相談させていただきます。

――Kindle で出すにあたって困ったことはありますか?

EPUB3の形式が不勉強で、まだ分かっていない部分があります。
漫画特有のEPUB造りには創作活動応援サイト「CLIP」が大変参考になりましたが、まだまだ理解が必要と感じています。

――値段はどうやって決めましたか? また今後値段を変える予定はありますか?

海外などの電子書籍事情を見て「電子書籍はもっぱら100円の単価のものが市場を支配するだろう」と思いました。ですので、単体作品はなるべく100円で、シリーズをまとめて合本したものはその厚さによって200〜300円で揃えようと考えました。

――現在 Kindle で注目している作家・作品は?

鈴木みそ先生の「限界集落温泉」が2週間で1万の読者によって購入されたという話に歓喜しました。
年4回のComitiaには毎回1万人の来場者がいますが、Kindleには2週間で1万人訪れる!
しかも、イベントに足を運ぶほどの熱心な漫画ファンではなく、(多少ガジェット・フリーク寄りかもしれませんが)一般読者です。
つぎにどの作家さんのどの本がこの数値を上回る購買力がKindle内にあることを見せるか、常にわくわくしながら注目しています。

――今後の予定について簡単に教えてください

私はもっぱら活動の拠点を創作同人漫画イベントComitia等においていますが、そこに毎回参加する3〜5000人の作家の一人にすぎません。その中で電子出版に興味が強かった私は日本Kindleの開設当初から先陣を切って乗り出させていただきました。自分の活動が、まだ背後の数千いる力一杯の自作を読者に届けたい作家さんたちの新たな道標になればよいと思っています。
また、いままで同人イベントなどに縁がなかった読者たちが、創作同人という世界にも興味を持つきっかけを作れればいいと考えています。

――それでは最後に、読者の方へメッセージをお願いします

作品は作家側の一方的な発信だけではなく、受け手である読者側との呼応で良作に成長できるものと思っています。読まれた方は、是非、家族と回し読みして感想を交わして下さい。そして、アマゾンのレビューやメールとまでは言いません、作品名を含んだツイートでいいので、なんらかのレスポンスをお返し下さい。読者の皆さんの感想を今後の作品の展開のための参考にさせていただきたいと思います。

著者プロフィール

なかせよしみ Twitter @yosimin
漫画家(もっぱら同人、時々商業)
1994年…同人誌漫画サークル「まるちぷるCAFE」を設立
1999年…商業デビュー
2003年〜2008年 「なかせっとライブラリ」
角川書店「ザ・スニーカー」にて連載
2004年〜2011年 「エリカさんの狂発明日記」「Tech-mates歩」
徳間書店「SFJapan」にて連載
2012年…電子書籍販売「まるかふぇ電書」を設立
代表作 「でもくらちゃん」(2009年刊)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4199501363/
(現在) 神奈川県 川崎市に在住
全国にて開催のコミティア、そうさく畑、等の創作同人イベントに参加


きんどるどうでしょうでは、KindleDirectPublishing、個人出版で頑張るインディーズ作家の方々を応援しています。新刊やキャンペーンの案内を行いたいという方はお気軽に @kindouzon、もしくはメールフォームよりご連絡ください。

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