こんにちは、きんどるどうでしょうです。Kindle Oasisで10日間コミック22冊、ラノベ15冊、実用書3冊を読んでみましたので2回めのレビュー。
Kindle OasisはAmazonのCEOジェフ・ベゾスがTwitterで告知をするほど自信をもって、そしてKindle開発初期に標榜した「片手で読める端末」を突き詰めて生まれたモデルじゃないかと考えてます。しかし実際使って、読書から片手が自由にはなりましたが、その手をどうすればいいかよくわからん。
いまのところ結論は「価格を度外視すれば、たしかに読書体験は大きく向上する」「価格ほどの満足を感じるのはむずかしい」かな。開封直後はPaperWhiteとそう大きく変わらないんじゃないか(関連記事)と述べましたが、使い込んだ結果間違いなく読書体験が向上しています。ただ、やはりその向上部分が値段相応とはいいがたいなぁ。
デジタルデバイスなんでお金をつぎ込んだ分はスペック向上して欲しいんですが、どうもそういう視点で見るものではなさそう。5,6万円のイスからアーロンチェアにするような、3万円の腕時計から10万円に変えてみたくらいの感じなのかな。
Amazonが新しい読書体験、電子書籍ならではの読書を目指した端末だと期待したとおりなんですが、いかんせん技術が追いつかなかったのかもしれません。価格さえ度外視できればとても良い端末なんだけども。Kindle Oasisって約4万円でしょ。普通の人の年収1%以上に相当するというのはやはり選ばれた、もしくは選んだ人のためのモデルですなぁ。
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Kindle Oasisレビュー:10日間使ってわかったこいつの魅力
以下、細かい感想。評価は「読書体験」「運用まわり」の2点から。わたしはKindle Oasisに「読んでいて手の中から消えること」を期待していました。本に集中してそれしか見えなくなる状況ですね。実際、何度か消えはしました。この辺りは、PaperWhiteより確かに読書体験の向上を感じています。
物理ボタンの魅力を再発見、これは良いものだ
わたしにとってはKindleKeybord(日本未発売の旧モデル)以来の物理ページ送りボタン付きになりますが、やはりコレすんげぇいい。便利。
ページめくりに指を動かす動作0.2〜0.5秒くらいのもんですが、それをかなり短縮できます。めくり頻度の多いコミックスだとサクサク進む。何より身体を動かすことが最小限になるので意識の切り替わりが少ない。
そら、慣れたら指を動かす動作も無意識になっていくのですがKindleって画面発光してるじゃないですか。そこに指がかかる時に光が遮られると気になる時があって。そういうのが無くなるのは大きい。タップで切り替えだとずっと影ができるから邪魔ですしねぇ。余白が大きい本ならいいんですけども。
物語に入り込んでる時は集中を維持したままサクサク進ませることができますし、実用書を読み飛ばしている時のシュッ!シュッ!という妙なイラッと感も減った。とにかく、指の動作だけとは言え身体を動かす部分が減るとより快適に本が読めました。
ただ、同じく物理ボタン(感圧式)のKindle VoyageはOasisより1万円安いんですよね。持ってないから正確な比較をできるわけではないですが、どうなんだろうなぁ。
片手で読む。それがOasisのジャスティス
Voyageは左右に物理ボタン(感圧式)が。Oasisは片側だけに物理ボタンがあります。AmazonCEOはKindleの開発初期に「片手で読める端末」を標榜していましたし、それを具現化させた端末なのは間違いなさそう。
でも片手で読むことをストイックに求める必要は正直、まだよくわかりません。本読みながらコーヒーは飲みやすいなぁと思いましたが、それは別にPaperWhiteでもできましたしねぇ。官能小説でも読めば話は(ェ しかしながら、片手で快適に読み続けるためにはバッテリー付きケースを外すのがベストなんですが、Kindle Oasisのバッテリーの持ちはそこまで良くない。明る目の設定にしていれば3時間ほどで50%近く減ります。
明るさを維持しつつ読み続けるならカバーをつける必要があるんですが、そうすると魅力的な軽さを失ってあんまり意味が無い。今のところ良い運用はカバーを外して、充電が減ってきたらモバイルバッテリーでコード給電しながら読む運用。バッテリーカバーほんといらない。
バッテリーを維持するためのカバーの運用と充電に疑問を感じている
Kindle Oasisを充電する時にカバーつけるでしょ。そして、快適に読むため外すでしょ。本体とカバーはマグネットでガッチリ止まってるから力入れて外すんですが……すげぇカバーの折り目のところに負担かけちゃうんですよね。色々試行錯誤してるんですが、縦に裂くように力入れるとスムーズに外れるんですよ。ただ、そんなことしてたら遠くないうちに千切ってしまう。
もう、ほんとこのカバーどうにかして欲しい。カバー単体を充電することができないから本体と必ずくっつける必要ありますし。なんか手頃なカバーがあれば封印するんですが縦横が変な形なのでいい感じなのがない。ほんとうに、この別売り1万1,480円もするカバーが足を引っ張りまくってる。
総評:選ばれた人、もしくは選んだ人のための端末
物理ボタンを使ってとにかく意識を本に集中させる。驚くほどの軽量さはたしかに電子書籍の読書をひとつ上の体験にしてくれます。これはスゴくいい。
ただ、読み終わった後にカバーをつけるとか、バッテリがー無くなってきたからカバーをつけるとかの運用でどうにも面倒くさい端末という印象をもってきた。脱着が楽ならばここまで不機嫌にはならないのですが、なんかプルタブ引っ張るみたいなもんでペリっとできればいいんですけどねぇ。
カバーのことは忘れて使えばいいんですが、そうすると余計価格が腹立たしい。合体することでパワーアップってのは浪漫溢れる仕様なんですが、どうもコレジャナイ感がぬぐいきれない。わたしのはキャンペーン無しモデル(Wifi)なんで約4万円も支払って……ちょっとだけ読書体験向上するくらいじゃ割りにあわんなぁというのが今のところの感想。
金に糸目はつけないぜー!とか、面倒くさいを愛せる!という人ならいいんじゃないかな。とにかく、値段にガタガタ言うようならばKindle Oasisを選ぶのはやめたほうが良さそうです。
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