KDP読者・作家に全力で伝えたい「作品が好きだっ!」と熱を持ったレビューの書き方

この記事はKindle作家の”月狂四郎”さんからゲストポストいただきました
1308211皆さんこんにちは。KDP作家の月狂四郎(つきぐるい しろう)と申します。
この度、私が他のKDP作家の作品をレビューする時に心がけている事を寄稿します。僭越ながらも、レビューを書いたり他の作家さんの作品を紹介する一助になればと思います。

はじめに「レビューの定義付け」

まずは「レビュー」の定義をちゃんと言える人ってどれぐらいいるんでしょうか? 実はあまりいないのではないかと思っています。「レビュー」を訳すと「批評」とあります。これを大辞泉で調べると……
批評

物事の是非・善悪・正邪などを指摘して、自分の評価を述べること


着目していだたきたいのは「自分の評価を述べること」という部分です。この定義によりますと、レビューそのものには公平さは求められていないという事が明記してあるわけです。「自分の評価」ですから、他者の解釈は介在してはいけません。つまりよく言われるステマというのもレビューの定義にのっとって言えば不正ではないわけです
例えばあるKDP作家のもの凄く厳しい友人とその作者を崇拝するファンのレビューを比較したらどちらの方が公平でしょうか? ほらね? 公平さなんて人の裁量でなんぼでも変わってしまうわけです。
つまりレビューは身内だろうが他人だろうが面白いと思えば星五つをつければいいし、つまらなかったら身内でも容赦なく星一つをつけてしまえばいいのだと思います。ですから正当なレビューかステマのレビューなのかで論議をしている人は人生の時間をちょっとばかり無駄にしていると言ってもいいでしょう

レビューする作品を選ぶ

私はブログで書評をしたりしますが、書評する作品は必ず自分が気に入った作品を選ぶ事にしています。
Amazonに限らずレビューを公開している企業の立場で考えて下さい。彼らはどこかのわなびが村上春樹をドヤ顔でぶった切れるようにレビューを設置しているのではありません。購入者の生の声を届けて拡販を進めたり、マーケティングに役立つデータを得るためにレビューは存在すると考えた方が妥当でしょう。
ですから、あなたがレビューする商品はなるべく好きになった作品にすべきなのではないかと思います。サムネホイホイみたく明らかに不誠実な作品ならともかく、嫌いな作品をせっせとダウンロードしては平気で星一つの評価を下す読者はどうなんだと個人的には思っています。
そんな事に人生の貴重な時間を使うぐらいなら、自分の愛した作品の布教をした方がいいに決まっています。だから私は他人の依頼では書評は書いていません。必ず熱を持ったレビューを書ける作品だけを評価の対象とします。

レビューのゴールを設定する

好きな作品をレビューすると決めたら書評のゴール設定はとても簡単です。
それはその作品が一つでも多く売れるようなレビューを書く事です。そう考えればおのずと書いていくレビューの形態も決まってきます。
私の場合、作品をレビューする場合は良いところばかりを取り上げます。一見不公平に聞こえますが、作品の粗探しを一旦始めると大御所の作品でも弱点は際限なく出てきますし、気付けば作者がヘコむだけのどうしようもないレビューになっているのでは誰も喜びません。
誰とは言いませんが、作品をボロクソにけなしてはアフィリエイトに繋いでいるレビュアーも確かに存在します。仮に「ここのラーメンは不味い。住所はここだ」って書いてある記事を読んだらあなたはその店に行きたいと思うでしょうか? そんな間抜けなレビュアーになってはいけません。
ですから、レビューは基本建設的であるべきです。それではレビューを書く手順について説明していきましょう。

レビューの簡単な書き方

レビューを書く際にまず考えてほしい事は、「そのレビューを通じて作品のどんなところを読者に見てもらいたいか」をはっきりとさせる事です。例えば「あなたの彼氏彼女を誰かに自慢するとして、どこをウリにしたいですか?」と言うと分かりやすいかもしれません。
まずは自分のレビューで伝えたい事を重要な順番にメモしていきましょう。これでかなりスッキリするはずです。
(例)バトルシーンのリアルさ / 恋愛 / キャラクターのAが死んじゃった時はマジで泣いた
あとは上記のメモ書きを基にレビューを書いていくだけです。何も難しい事はありません。「メモなんぞいらん」という人は脳内プロットでも十分でしょう。
しつこいようですが良い部分を中心にして執筆を進めます。伝えるべきは作品への愛であり、書評の中立性ではありません。「自分の評価を述べること」という批評の定義を思い出して下さい。好きな作品にはどれだけ弱点があろうが誇りを持って星五つをつけていいんです。

根拠付け

レビューで大事なのがその根拠付けです。
例えば「映画化を望む!」と書くのであれば、なぜその作品が映画向きなのかが示されていなければステマの謗りも免れません。
例えば「この作品では主人公の人生百年が実に生き生きと描かれている。これはぜひ映像で観てみたい」とかちゃんとした根拠が書いてあれば「映画化を望む!」という表現だって決して大げさではなくなるわけです。
その作品が好きなのは結構ですが、根拠もなく作品をただ褒めちぎるとステマの香りが漂う事を覚えておきましょう。ステマがダメとは言いませんが、ステマを毛嫌いしている読者もいますから、あまり変な疑いが作者にかからないよう最低限の気遣いはしましょう。

レビューを書く意義

さて、私は好きな作品はなるべく自身のブログで紹介していこうと思っています。なぜかと言うと、自分のレビューで他の作家が「もっと頑張ろう」と思ってくれれば無償だろうがなんだろうがいくらでも書評を書きたいと思うからです。勝手にレビューを書かれる作家からすれば迷惑かもしれませんが、電子書籍とはいえ商業出版している限りは「レビューしないで」は通じないのではないかと思います。
これは私自身がKDP作家だからというのもありますが、自分の作品で誰かが楽しんでくれたという物証が出てきた時って本当に幸せなもんですよ。KDPって一部例外を除き、そんなに儲かるわけではありませんし、単にお金を稼ぎたいならコンビニでバイトした方が全然効率は良いわけです。
それでも書き続けるのはなぜか? 答えは簡単です。
自分の作品で誰かが楽しんでくれたという事実はお金では買えないんです。たとえ有料売り上げがゼロでも、誰かが自著で感動してくれたらそれだけで「次回作も頑張ろう」という気持ちになります。自分がそういう感覚を知っているので、感動した作品や単純に楽しめた作品はなるべくレビューしようと、そう思ったわけです。
特定の名前は伏せますが、音楽業界でも不誠実な商法で「ビー○を超えた」とのたまうグループがいるわけです。個人的にはメチャクチャムカつきますが、そういう怒りを批評に向けるとあまり良い事は起こりません——経験談です。
それだったら自分が愛するアーティストをフルパワーで売り込んだ方がいいわけです。この作品は素晴らしいと世界の中心で愛を叫べばいいわけです。
ですから読者に限らずKDP作家の方も、素晴らしいと思った作品はどんどんレビューしていってもらえればと思います。マーケットを健全な形に洗浄するには正当な評価の相対数を増やすしかありません。ステマ狩りはいつか魔女狩りに移項するだけです。
真っ先に穿ったレビューを書いたら他の作家からも「ちゃんとした審美眼を持っている」と尊敬され、長い目で見れば書評を見た読者があなたの作品を購入する事だってあるでしょう。ですから、自分だけの売り上げに留まらず、個人作家全体の利益を一度考えてみて下さい。その力はきっと自分に返ってきます。
私はKDPで素晴らしい仲間と出会いました。仮に明日筆を折るとしても、個人作家生活を後悔する要素など少しもありません。
明日にも出会うであろう良作を楽しみにして、これからもブログでの書評は続けていきたいと思っています。最後は精神論のようになってしまいましたがこの記事を結ぶ言葉とさせていただきます。


この記事を書いた人

月狂 四郎(つきぐるいしろう)
月狂 四郎と申します。自身がボクサーでもある事から、ペンと拳で闘う男を標榜しました。これから色々な情報を好き勝手に提供していくので、気に入ってもらえたら応援よろしくお願いします。
ペンと拳で闘う男の世迷言:http://artofdestruction.blog.fc2.com/


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