誰かに話したくなる「教訓で読み解く遠野物語」を執筆した多田宜史さんにインタビュー

教訓から読み解く遠野物語こんばんわ、きんどるどうでしょうです。
いま話題、もしくはこれから話題になるであろうKindle作家にインタビューするKDP最前線。今夜はその第92回。
岩手県遠野市で神職につく方があの名作を再編纂「教訓で読み解く遠野物語」を執筆した多田宜史さんです。
多田宜史さんには本作執筆のキッカケやオススメのポイントをなどを語っていただきました。さぁ、いったいどんなお話が聞けるのでしょうか。もちろん、本作はAmazonKindleで無料で試読が可能です。

教訓で読み解く遠野物語

古より親から子へ口頭で伝えられてきた昔話には、伝えられるだけの何らかの価値が内在しているはずです。言い換えれば、昔話を聞いた子供は、それをまた自分の子供に言い聞かせたくなるような「何か」を必ず感じ取っているはずなのです。でなければ文字で記されておらず口頭でのみ伝えられてきた昔話などは、とうに滅びていなくてはなりません。「教訓で読み解く」などと大層なタイトルを付けてはみましたが、要するにその「何か」を「教訓」として取り出してみようというのがこの本の趣旨なのです。
価格:150円
評価:最初のレビューをお待ちしています
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インタビュー with 多田宜史さん

――この作品を書いたキッカケを教えてください

あとがきにも少し触れていますが、遠野物語第2話の、遠野の三女神のお話を読んだ人が「なぜズルをした末娘が特をするのか」と言っていたのを耳にしたから。私は、このように、このお話に納得できない人が日本に増えているのではと危惧しています。正義を絶対とする社会では、折り合いを付けるという問題解決方法が今後どんどん存在感を失っていくのではないでしょうか。個々の正義を主張して対立するのではなく、全体の利益を重視する世界になっていけば良いなあと思います。第2話の解説を書き上げた後、ほかにも教訓が読み取れないか試しに書いてみようと筆をとったのがきっかけです

――作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?

原文には全てフリガナをふり、解説もなるべく簡潔にして、小学校高学年~中学校の生徒にも読めるようにしたつもりです。ただでさえとっつきにくい『遠野物語』に、よりによってお堅い「教訓」なんて、どれだけ敷居が高いんだと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、騙されたと思ってとりあえず手に取ってみて下さい
『遠野物語』を読んだけど挫折した人や、まだ読んだことのない人に是非読んで欲しいです。

――1番読者に伝えたいテーマはなんですか?

昔話には教訓が隠されているということです。もっといえば、今まで伝わってきた全ての物事には、伝えられるだけの価値があったということです。古いものが否定され、新しいものばかりがもてはやされる現代において、その淘汰を生き残ってきたものたちの価値を、各々が再発見していけば(新たな価値を付け加えていけば)、まさに「温故知新」を現代に体現できるのではと思います。良いものが生き残るのではなく、生き残ったものが良いもの。その意味で、100年を生き残った『遠野物語』は、紛れもなく「良いもの」だと思います

――作品を書くうえで悩んだところは?

自分の意見を押しつけないように気を遣いました。というのも、この本を読んだ人が、この本の解釈を絶対だと思ってしまうことを避けたかったからです。『遠野物語』を掘り下げたいのに、かえって読者の解釈を狭めてしまっては本末転倒です。なので、「私はこう思うけど、あなたならどう思う?」という気持ちを常に持って執筆したつもりです。それがうまくいっているかどうかは心許ないですが・・・

――執筆にかかった期間はどれくらいですか?

1日1時間執筆して、約一ヶ月程度です。むしろ原文にフリガナをふる方が面倒でした。

――アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることは?

境内掃除です。ほとんどのアイデアは神社の境内の落ち葉を集めているときに、自然と頭の中に浮かんできます。掃除している時って、頭が空っぽになるんですよね。

――プロモーションの秘訣を教えてください

『遠野物語』と「柳田国男」のネームバリューにおんぶにだっこ。

――値段はどうやって決めましたか? また今後値段を変える予定はありますか?

実はkindleで出版する以前から冊子にして自費出版する予定もあり、只今作成中なのですが、その価格を300円ほどにしようと思っています(あくまでも予定ですが)。なので、その冊子を買ってくれる人が不公平感を持たないように、安くしすぎず半額程度にしようと思いました。今後も値段を変える予定はないです。

――Kindleで出すにあたって困ったことはありますか?

全くノウハウがないので、情熱だけでやり遂げたことです。ネットで様々な情報を集める中、一太郎で縦書きのデータが作成できると知り、たまたま父が一太郎ユーザーだったので、それで作成しました。特に目次の作成には苦労して、一太郎でデータを書き出すと目次が自動生成され、結果目次が二つあることになり、なんとかしようと試みましたが結局修正できませんでした。縦書きをスムーズに作成できるソフトがあれば便利ですね。

――電子書籍についてどう思われますか?

出版する方にとってはこれ以上ないくらい楽で無限の可能性が広がっていると思います。私の知人にも、大学時代に小説を書いていた人がいますが、当時kindleがあれば間違いなく出版していたと思います。
読者としては、長文を端末で読むことにはむしろ苦痛を感じてしまいます。特に私は遅読で、文章を行ったり来たりしながら読むことが多いので、気軽に数ページ前をめくることが出来ないのは致命的ですね。エッセイなどあっさり読めるものに向いていると思います

――それでは最後に、読者の方へメッセージをお願いします

私の著作に興味を持っていただいてありがとうございます。何分素人なものですから、色々なお叱りは覚悟しています。この本を読んだ後、皆様それぞれが『遠野物語』を読み、(遠野物語を読んでくれただけで天にも昇るほど嬉しいですが)それぞれの教訓を読み取って頂けたらこれ以上ない幸せです。

著者プロフィール

多田宜史 Facebookアカウント;yoshifumi.tada.7
教訓で読み解く遠野物語(きょうくんでよみとくとおのものがたり)
1980年生まれ 岩手県遠野市出身 皇學館大学卒 遠野郷八幡宮で神職として働く
『遠野物語』をテーマに文章を書くのは小学校5年生ぶり。

きんどるどうでしょうでは、KindleDirectPublishing、個人出版で頑張るインディーズ作家の方々を応援しています。新刊やキャンペーンの案内を行いたいという方はお気軽に @kindouzon、もしくはメールフォームよりご連絡ください。

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